最低限おぼえておきたい「株の買い方」の基礎知識
株を初めて買うためには最低限、下記の知識をおぼえておきましょう。
- 何を買うか
- どれだけ買うか
- いくらで買うか
- どのタイミングで買うか
一つずつ項目別に確認していくことにします。
(他にも現物取引と信用取引の区別が存在しますが、初心者ということを考慮して現物取引前提で話を進めます)
(1)何を買うか 銘柄(めいがら)を決めよう!
株を買うときには「銘柄(企業名)」を決める必要があります。
選ぶ基準はさまざまですが、一般的には馴染みのある企業や業績が好調な企業、事業内容が魅力的な企業を選びます。また人によっては企業から定期的にもらうことのできる配当や株主優待などに魅力を感じて投資先を決める人もいます。
多くの初心者は自分がよく知る会社の株を買おうとしますが、意外と値段が高く初心者が買うにはリスク(危険)の大きな銘柄も存在します。
一方で、中小型の企業でも初心者が買いやすく業績も安定した企業が存在していることも確かです。まずは、この段階で銘柄の下調べをしっかりと行って銘柄を選びましょう。
なにを買うかを決めたら次はどれだけ株を買うかの問題です。そこで先に単元のお話をしておきます。
(2)どれだけ買うか 単元(たんげん)ってなに?
ある企業の株価が1株1,200円だったとします。
「そうか、1,200円あればこの企業の株が買えるのか」と思うかもしれませんが、残念ながら原則的には1,200円では買うことができません。
日本の株式市場には「単元」という制度が存在します。これは企業の株を売買する際には、100株や1,000単位でないと株を買うことができないという制度です。
つまり、先ほど1株が1,200円の企業の単元が100株だったならば、1株1,200円に100株をかけて120,000円が必要になるということになります。企業によっては株価が5万円、単元が100株のために500万円ないと買えないような高級な株も存在しています。
多くの企業が100単元、1,000単元と定められているので、企業の株を買う際にはまずは単元がいくつかなのかを必ず確認しましょう。
(参考)証券会社によっては単元未満株制度(ミニ株)制度が存在し、100株未満でも購入することが可能です。詳しくは単元未満株制度で調べてみてください。
(3)いくらで買うか 成行(なりゆき)と指値(さしね)
次に株をいくらで買うかという問題です。いくらで買うか、その注文の方法は大きく分けると2種類があります。
- 成行注文・・・いくらでも良いから欲しい。今すぐほしい
- 指値注文・・・値段を指定して買いたい。今より安い値段で買いたい。
「株を買うなら今ついている値段ではないのか?」と思うかもしれないですが、株は必ずしも今の値段で買えるとは限りません。
仮に今の値段で買い注文を出しても注文を出す瞬間には株価が上下しているかもしれません。株は日中、頻繁に値段が上下するものです。
そこで不利な価格で注文が成立しないように、注文の仕方には種類があるのです。指値注文で値段を指定しておけば、それより上の値段で株を買うことはありません。一方で、いくらでも良いからとにかく欲しいという人には成行という便利な注文方法があるのです。
(4)どのタイミングで買うか 寄付(よりつき)と場中(ばちゅう)とは
株を買うタイミングも様々です。大きくわけると以下の3つがあります。
- 寄付(よりつき)・・・株式市場が開始するタイミング
- 場中(ばちゅう)・・・株式市場が開いている期間
- 引け(ひけ)・・・株式市場が閉じるタイミング
1日のうちでも上記のような、売買を成立させるためのタイミングがあります。
寄付で注文を成立させるには、株式市場が開く前に注文を出す必要があります。場中や引けの場合、株式市場が閉じるまでに注文を出せば良いです。
自分でタイミングをはかって取引を行いたいなら、場中が最もおすすめです。値動きを見ながら売買ができるので、有利な価格で株を買えることがあるからです。
ちなみに1週間という期間を指定して注文を出せる週中注文(しゅうちゅうちゅうもん)もあるのですが、ここでは、上記3つの売買のタイミングをおさえておきましょう。
注文の仕方次第で有利にも不利にもなる
ここまでご紹介したように株を買うにしても「どんな株?どのくらい?いくらで?どのタイミング?」と色々と考えなくてはいけないことが多いです。
例を挙げると「A社の株式を100株、1,000円の指値で寄付きで注文を入れる」となります。
注文に慣れるにはとにかく実際に注文画面を開き、何度か注文を繰り返してみる必要があります。注文に慣れてくると、注文の仕方を工夫してより有利に取引を進めることが可能です。
そのためにもここでご紹介した幾つかの知識ははやめにおさえておきましょう。