株主優待は個人投資家の強い味方
株主優待は企業が投資をしてくれている投資家に対してお礼の意味をこめてプレゼントを贈るものです。
お礼の形は様々ですが、自社の店舗やサービスで使える優待券や飲食品などが一般的な優待品となります。
最近、個人投資家が株主優待を重要視することもあり、企業も力を入れるところが多くなっています。
一例を挙げると194,600円程度の投資で年間6,000円分の優待券をもらえる吉野家ホールディングス、190,300円程度の投資で年間8,000円分の優待券をもらえるSFPホールディングスなどは投資する金額に対してリターンの大きめな企業と言えます。
株主優待は配当よりも割の良いリターンが実現でき、個人投資家にとっては大きな利益となります。
配当は個人投資家への利益還元として最も基本的なもの
株主優待に触れましたが、実はもう一つ株の利益として「配当」が存在しています。
配当は企業が投資家に対して決められたタイミングで支払う金銭のことです。大抵の場合には証券口座にそのまま振り込まれる場合が多いです。
企業ごとに配当方針が決められており、多く配当を出している企業もあれば配当が0という企業も存在しています。ただ、配当を多く出していれば良い、出してないと悪いとは一概に言えません。
企業業績が悪いのに無理に配当をだしている企業もあり、そういった企業の行動は将来的な企業の利益に悪影響を及ぼすかもしれません。また配当がたとえ0でも、企業利益を将来の成長へと回そうとしているのであれば、それは問題ないということになります。
一般的には成熟した企業の配当は多く、新興企業ほど配当を出していない印象があります。配当を出す企業、出さない企業、どちらを選ぶかは投資家の好みや投資スタンスによります。
アメリカ合衆国だと企業が利益の中から配当金を適切に出しているかを投資家はとても重要視します。そのため投資家から圧倒的な支持を得ている企業の場合、毎年配当金を増やし続けている企業もあります。
その影響などもあり、日本でも適切に配当を増やす(増配)企業は投資家から高評価されるようになっています。
株主優待と配当をダブルでもらうとこんなにお得
さて株主優待と配当について簡単に解説しましたが、企業によって以下のスタイルがあります。
- 株主優待と配当を両方提供する企業
- 株主優待のみ提供する企業
- 配当のみ提供する企業
- どちらも提供しない企業
個人投資家に人気があるのは、配当や優待をしっかりと提供する企業です。
一方で、機関投資家や外国人投資家など日本の株式市場を支配しているような資金力のある投資家が好むのが、配当を重視する企業です。
個人投資家としてどちらを好むかは投資のスタイルによりますが、資金力が小さなうちは株主優待と配当を両方もらうことでリターンを最大化するのが最も投資効率が良いと言えます。
ダブルでもらうとこんなにお得 実例集
さて、ではどんな企業があるのか気になると思いますので実例を挙げてみましょう。
(数値などの情報は2018年3月9日現在のもの)
1 KDDI <9433>
266,350円程度の投資で3,000円相当の株主優待(カタログギフト)と年間配当9,000円予想。
2 すかいらーく <3197>
146,500円程度の投資で6,000円相当の株主優待(お食事券)と年間配当3,800円予想。
3 JT <2914>
299,450円程度の投資で2,000円相当の株主優待(自社商品)と年間配当15,000円予想。
4 ヤマダ電機 <9831>
68,800円程度の投資で3,000円相当の株主優待(商品割引券)と年間配当1,800円予想。
<>内の4文字の数字は銘柄コードと呼ばれるもので、企業ごとについているナンバーのようなものです。投資金額は最低株数の100株を買った場合の数値です。
比較的、大きな企業の実例を挙げてみました。投資金額に対して優待と配当のリターンが大き目な方なので個人投資家からの投資対象としてとても人気のある企業です。
またそれほど名前の知れていない企業でも優待と配当をしっかりと出している企業は多いです。
探せば探すほど、「こんなお得な企業があったのか!」と驚くはずです。
株式投資をする際に投資先を探すには、ぜひ「株主優待+配当」の視点を持ってみてはいかがでしょうか。