自己開示
目の前の相手の事を知らない状態というのは、本能的に恐怖を感じている状態です。
その状態で人間が取りやすい行動は“防御”。相手がどんな手を出してくるか分からないので、自分もガードを固めてけん制している状態ですね。
ボクシングの試合開始直後に、お互いにらみ合っている状態と言えるでしょうか。この状況で目の前の相手と仲良くなれるわけがないですよね?当たり前です。
そんな時にまずあなたがやるべきことは“自己開示”。つまり、自分の話を先に始めるのです。
思い返してみてください。小学校や中学校で新しいクラスになったとき、その日のうちにクラスの人気者になってしまった人がいたでしょう?
彼らが何をやっていたかというと、とにかく自分の話をしていたのです。
自分の身に起こったこと、登校中に見たもの、身内のおかしな行動etc.とにかくその人の周りに起こった話を自分から話し始めるのです。
その時のポイントは、自慢話をしないこと。
初対面で「俺は昔〇〇だったんだぜ!」なんて自慢話を始める人って印象が良くないですよね。自己開示の段階でする話としては、相手が共感できる話や笑える失敗談がベストでしょう。
(例)
「この前(話題の映画)を観に行ったんですけど、大の男が一人で号泣しちゃいました」
「この前緊張する商談が一段落ついた後、気が緩んだのかはっきり聞こえるおならをしちゃったんですよ」
自分から話し始めるのは気が引けますか?気にする必要はありません。あなたは相手が話し始める最初のきっかけを与えるだけです。
あなたが自己開示をすると、相手も自分のことを話してくれるようになります(返報性の原理)。相手が話し始めたら、相手の話を聴いて膨らませてあげればよいのです。
共通点を探す
さて、首尾よく相手が自分のことを話し始めてくれたら、自分との共通点を探しましょう。
出身地、好きなアーティスト、応援しているスポーツチーム、長男か否か、行ったことのある場所、なんでも構いません。
ちょっとでも共通している点があったら躊躇せず「あー、一緒!!」と言いましょう。
人は自分と共通点を持つ人に対し、自動的に好感を持つようにできています。目の前の人は自分と同じだと思うと安心しますからね。
特に相手のことをよく知らない初対面の場合、この共通点があるということは心理的にとても大きな効果があります。
人と話すのが上手かったり得意だったりする人は、この共通点を見つけるのが上手い人がほとんどです。
相手に興味を持つ
「あー、この人は私に興味ないんだな」と思ったことはないでしょうか?
あなたが感じたことがあるなら、相手も感じることがあるということです。人間とは面白いもので、どうしたってあなたの感情が相手に伝わってしまうもの。
自分に興味を持ってくれていると感じられれば、それだけでその人の好感度はアップします。
特に相手が気持ちよく話せる話(例えば、夢・目標の話や成功までの苦労話など)を聴けると良いですね。
相手から何かを学ぶ姿勢でいられると自然と相手に関心を持つようになるでしょう。
とにかく、子どものように好奇心を最大限に発揮しましょう!
リラックスした笑顔
そして何よりも、笑顔!
何を当たり前のことを言っているんだと思うかもしれませんが、“話をすること”に必死になりすぎて表情が硬くなってしまう人もよく見かけます。
無表情だったり仏頂面だったりすると相手も話しづらく感じてしまうので、打ち解けて仲良くなるどころでは無くなってしまいます。
人見知りだから知らない人の前だと緊張してしまうという人もいるでしょう。そんな人は、あれこれ考える前に無理やりにでもいいので笑顔を作ってみましょう。
すると、まず相手の緊張がほぐれるし、あなた自身も自然と楽しくなってきます。
「楽しいから笑うのではない、笑うから楽しいのだ」(ウィリアム・ジェームズ)
いかがだったでしょうか。初対面で打ち解けられたら、その後の関係もスムーズに構築できるはず。上記のポイントを踏まえて、皆さんも職場やプライベートで円滑な人間関係を構築してください。