株のチャート どんなもの?
まずは説明を簡単にするため図で株価チャートとはどんなものかを認識しておきましょう。下記は典型的な株価チャートの図です。
青い矢印の先には細長い赤い棒があります。この棒は階段状になって連なっていくのが分かります。この棒がローソク足と呼ばれるものです。
次に赤い矢印の先には緩やかにカーブする線が見えます。この線が移動平均線と呼ばれるもので、先ほどのローソク足と密接な関係があります。
最後に、緑の矢印の先には棒グラブがあります。この棒グラフが出来高と呼ばれるものです。ローソク足や移動平均線のような株価に関係するチャートとは異なるものですが、後述するように重要な役割を持っています。
今回はこのローソク足、移動平均線、出来高についてお伝えしていきます。
株のチャート1 値動きを知る「ローソク足」
株のチャートは株価の動きを示す「ローソク足」が中心となって作成されています。一般的には株のチャートは株価チャート、もしくは単にチャートなどと呼ばれています(以下 チャート)。
ローソクのような棒がいくつも重なって波のようになっているグラフがパソコンの画面に映されているのを見かけた人も多いかもしれないですね。
あれがローソク足を使ったチャートです。
チャートはこの株価の値動きをわかりやすく一目で判断するために必要なものです。グラフの中からローソクを一本取り出してみても、そこから幾つかのことがわかるのです。
例えば「この日は買い注文が多かったんだ」とか「あれ?この日はあまり目立った取引がされていないな」と言うことがすぐにわかります。
ローソク足が何本か組み合わさると、今は買いが優勢か劣勢かを判断することができます。
慣れてくるとローソク足の組み合わせによって、株価の将来的な上げや下げを判断するということもできるようになってくるので、株価チャートの中では最も重要なものと認識しておきましょう。
株のチャート2 株価の方向を知る「移動平均線」
移動平均線は、株価の平均値をつなぎ合わせて作った線のことです。ちょっとイメージつきにくいかもしれないですが、簡単に言えば株価の大まかな方向性を知るためにあります。
線の傾きを見ることでおおよその株価の方向性をつかむのです。
また移動平均線には、いまの株価の位置が平均からどの程度離れているかなどを知ることができるという便利な面もあります。
短期的に株を売買する人たちは特に移動平均線を重視します。移動平均線から大きく離れて売られてしまった株式などをかえて購入したりもするのです。
また移動平均線にはいくつか種類があり、2〜3本の線を組み合わせることで株式の買いサインや売りサインを知ることも可能になってきます。
ちょっと上級のテクニックではありますが、使いこなせるようになると非常に便利なチャートツールです。
株のチャート3 株の人気のバロメーター「出来高」
出来高はチャートのなかでローソク足や移動平均線などとは別の箇所に棒グラフで示される場合が多いです。
出来高とは株の取引の量のことを指し、株式の人気のバロメーターになります。
大手の企業や株価の極端に安い株はもともと取引量が多くなります。しかし規模の小さな企業は普段は出来高が少ないことが多いです。
出来高がある方が株を売買しやすいので企業の株を買う時にはどれくらい1日に取引されているのかをチェックするのも大事です。極端な話、1日で1度しか売買されないような不人気な株もありますので、そのような株を買う時にはより一層注意が必要です。
これまで出来高の少なかった株式が急に多くの投資家に取引され始めると、出来高急増ということでさらに多くの投資家を呼び込むことがあります。
株は人気化することで株価を上げていくことがあるのです。
出来高が多いと株取引が人気化していることを意味します。株には様々な種類がありますが、ほとんど取引されないものもあれば、多くの投資家に頻繁に取引されるものもあります。
では、なぜ出来高が大事なのかというと、今後の株の上昇を占う上で欠かすことのできない要素の一つである「株の人気化」が一目でわかるからです。
チャートを知ることで世界が広がる
株を買うために企業を選ぶとき、通常は企業の事業内容の魅力度合いや将来性、業績の好調などを重要視します。
しかし、株は人間により取引されるものであるため、その株価の動きの中にある種の癖を見つけることができるのです。
そんな癖をしるための便利ツールが株のチャートなのです。
株を売買する際には、できる限り良いタイミングで買いたい、売りたいものです。そんなタイミングを知らせる株のチャートの基本的な知識を早い段階で身につけておきましょう!