格言1『麦わら帽子は冬に買え』
株式投資においては、いまだ多くの人に注目されていない株を先回りして仕込む姿勢が大事になります。
麦わら帽子はかんかん照りの暑い夏の時期に購入をする人が多いですが、需要の高まりから値段も高くなりがちです。そのため麦わら帽子の需要が低い冬の間に先に購入しておけば、特価で仕入れることが可能となります。
株に置き換えても同じことがあてはまり、今注目されていない株を安く仕込むことが大事だという格言です。
格言2『落ちるナイフはつかむな!』
ナイフという表現は少々おおげさかもしれませんが、株式投資の世界では重要な格言として多くの投資家に知られています。
企業になんらかの悪いニュースが発生した時に株式の売り注文が殺到することがあります。
こんな時に株価が下がって安いものと勘違いをして、つい買ってしまうことがあります。これを落ちるナイフをつかむ=『危険な行為であること』を表現しています。
なぜなら、株価の下落はまだまだ続くかもしれないからです。悪いニュースができたときは、騒動が落ち着くまで待ってから株を買っても決して遅くはありません。
格言3『頭と尻尾はくれてやれ』
誰しも株価の上昇の始めと終わりを見極めたいと思うものです。
しかし実際は株価の上げ始め、上げ終わりを予測することは不可能に近いです。そこを予測するよりも上げ始めた後に買って、上げ終わる前に株を売っても利益を得ることは十分にできます。
人の気持ちとしてはやはりできるだけ安く買いたい、できるだけ高く売りたいと欲をかいてしまうものですが、そういった気持ちで取引していると思わぬ利益の喪失も起きてしまいます。
欲をかかずに腹八分目で利益を得ることの大切さを表現している格言です。
アノマリー1『セルインメイ(株は5月に売り?)』
株は5月に値下がりをするので、その前にいったん株を処分売りしたほうが良いというアノマリーが存在しています。
おそらくアノマリーの中ではもっとも有名なもので、株式市場の関係者でも5月を控えると株の下落に備えて警戒感を持つ人も多いです。そのせいもあってか、5月になると警戒感から株の上昇に一歩足止めがかかることもあります。
夏場の閑散期を控えているので株の処分売りが出たり、機関投資家の決算に伴う処分売りなどが5月売りの原因ではないかと言われています。
アノマリー2『株はハロウィンの時期に買え(10月効果)』
株は10月に仕込むべきというアノマリーです。
この時期に株を仕込むと儲かるという説には2つの理由があります、一つ目は夏の閑散期を過ぎて市場が活気づくタイミングであるということ。
そして二つ目はアメリカ株式市場のクリスマスラリー(年末に株が買われる傾向)に向けて株が買われ始めるからということ。日本の株式市場でも『掉尾(ちょうび)の一振』という年末株高のアノマリーが存在しています。
そんな理由から株を10月に仕込んでおくと儲かるというアノマリーがあるのです。
アノマリー3『小型株効果』
小型株効果は、『大型の企業より小型の企業を買うほうが投資のパフォーマンスが高い』というアノマリーです。
株式市場においては会社の規模を測る上で時価総額(じかそうがく)という数字が使われますが、小型株はこの時価総額が一般的に数十億円〜数百億円程度の企業の株のことをいいます。
数百億円で小型?と思われるかもしれませんが、日本を代表するトヨタ自動車の時価総額は約22兆5400億円(2018年4月15日現在)と桁違いです。
トヨタ自動車や三菱UFJ銀行などの大企業は大型株と呼ばれ、日本の株式市場の中で重要な役割をしています。
なぜ小型株のほうがパフォーマンスがでるのか
さて少々話がずれましたが、小型株のほうがパフォーマンスがでるというのはなぜでしょうか。
例えば大型株と小型株に良いニュースが生じたとき、株の上がり方が全く異なります。大型株の場合には数パーセントという場合が多く、小型株の場合数十パーセントの上昇となることが多いです。
資金力の少ない個人投資家が株で良いパフォーマンスを出そうとするなら、そのような値幅率の高い小型株で勝負したほうが良いということになります。
小型株効果は個人投資家の大半に支持されるアノマリーとなっているのです。