押し目ってなに?
株価が大きく上昇する場合には、通常であれば上がったり下がったりを繰り返しながら株価を上げていきます。
株を買う場合には業績の好調な株を狙う場合が多いので、すでに多くの投資家に株を買われて値段が上がっていることがあります。
そんな場合に、押し目で買うという方法を利用します。押し目は株価が上がっている途中の一時的な売りのことを言います。
どんな株でも一方的に上昇をし続けることはなく、株価を大きく下げる時があるのです。
例えば1年前に1,000円だった株式が今2,000円になっていたとします。魅力的な株ですが、株価も2倍になっておりとても高く感じます。
しかし、そんな株式が運良く1,500円まで値下がってきました。そのタイミングで株を仕込もうとするのが、押し目買いです。
賢い投資家は魅力的な株を適当に買うのでなく、値下がりをしたタイミングで上手に株を仕込むのです。
株価チャートでみる押し目の具体例(ヤーマン株式会社)
株価チャートは下記のような株価を時系列に表示したグラフのことを言います。株価は日が経つにつれて上昇していますが、ジグザグの形で上昇と下落を繰り返していることがわかります。
(画像引用元:株マップ)
多くの大幅上昇した株式のチャートは多かれ少なかれ似通った形になることが多いです。
業績が絶好調の株式、将来が期待できる株式といえど投資家の思惑が絡んで売り買いされるので、上昇の途中でも株価は売られる時があるのです。
ちなみに上記の株価チャートは大きく株式を上昇させたヤーマン株式会社という企業のものです。
同社の主力商品である美容機器の売れ行きが中国をはじめとして需要が高まり、業績を伸ばしていきました。
比較的早い段階でこの点に気づいていた投資家は大きな利益をものにしたはずです。
このような優良な株式をお得に手に入れるためには絶好の方法がこの押し目買いなのです。
市場パニックは絶好の買い場?
個別の企業の株価が一時的な売り注文によって下がったタイミングで株を買うというのが最もスタンダードな方法ですが、タイミングをとりにくいのも事実です。
市場全体がパニック的に売られるタイミングがあります。日経平均株価が1日で限界まで売られるような市場の暴落があるのです。
アベノミクス開始後、日経平均株価をはじめとする株価は大きく上昇しましたが、例えば2014年のギリシャショック、2015年のチャイナショック、2016年のトランプ大統領の就任時など株式市場全体の押し目といえる場面が何度かありました。
その時業績は好調なのになぜか多くの優良株も全体相場につられるように大きく値を下げるのです(株式市場ではこれを連れ安といいます。)
大抵そんなパニック的な動きの時には日経平均株価も1,000円以上下がることも多く、テレビをはじめとしたメディアは市場が暴落したと売り煽るのが常です。
ところが、結果的にその暴落時が絶好の株のバーゲンセールである場合が最近では多くなっています。
⬛︎重要なのは押し目に備えて銘柄選びをしておくこと
実際に企業に悪いニュースが出て株価が下落する時には、押し目ではなくただの長期的な下落の始まりとなる場合があります。
そのため特に初心者が押し目買いを狙う場合には、株式市場全体の売りにタイミングをあわせて、優良株を買うという方法が最も確実かと筆者は考えています。
実際にパニック売りが発生するタイミングを予測することは困難なのでパニックが実際に起きた場合に備えてできるだけ株式を選んでおくことが大事です。
そのためにも事業好調な株式や将来的に魅力的な株式を普段からチェックしておくクセをつけておきましょう。
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