リスク許容度
アセットアロケーションを考えるにあたって、あなたがどれだけのリスクを取れるのかを考慮しなければいけません。
性格的にリスキーなことを好む人であれば、リスク許容度が低いにも関わらず、ハイリスクなものに手を出したいという思いがあるかと思いますので、一概にリスク許容度だけで決めることは難しいかもしれませんが、リスク許容度を知るための項目としては下記のようなものが挙げられます。
リスク許容度チェック
年齢・・・若ければ若いほどリスク許容度が高くなります。
年収・・・高ければ高いほどリスク許容度が高くなります。
資産・・・現在の資産が多ければ多いほどリスク許容度が高くなります。ただし、現金を含め、預貯金、投資信託、有価証券といったすぐに現金化できる資産のみで考えておくのが好ましいでしょう。土地や家屋などは現金化に時間がかかるので含めません。
資産運用期間・・・長ければ長いほどリスク許容度が高くなります。たとえば、利益がでても特に使い道が決まっておらず余裕資金だけで運用している場合や、学校卒業と同時に運用を開始し定年退職まで40年以上運用を続ける場合にはリスク許容度が高いと言えます。反対に運用期間が短いと相場が下落した際、回復を待てないのでリスク許容度は低くなります。
これらをもとに、ご自身のリスク許容度を「高い」「中くらい」「低い」の3段階で分類してみましょう。
リスク許容度別資産運用バランス
リスク許容度がわかれば、次はアセットアロケーションを考えます。たとえ、アセットアロケーションを考え、資産クラスが分かったとしても、実際にどの銘柄を買えばいいのか悩むかと思いますので、今回はETFを利用したケースで考えてみました。
※当記事は将来の利益や損失の回避を保証・示唆するものではありません。またこの情報をもとに損失を被った場合でも、一切の責任を負いません。
リスク許容度別のグラフでイメージすると次のようになります。
グラフが見づらい場合は、下表を参考にしてください。
EFTの魅力
ETFとは上場投資信託のことです。たとえば新興国株を個別に買おうと思っても情報が少なく銘柄を選べない場合に新興国株を対象としたETFを購入することで、新興国株をまんべんなく購入できます。
つまり1つ買うだけで対象となっている資産クラス内での分散投資が可能になります。また、手数料などの経費が安いという特徴があります。VanguardやBlackRockという運用会社が有名です。
不動産と金について
基本的にETFの手数料などは安いのですが、不動産と金のETFに関しては少し経費がかかりやすい傾向にあります。そのため、保有割合は5%~8%で抑えています。
物価連動債と米国債について
債券はローリスクローリターンという特徴があるため、リスク許容度が低い人ほど多く組み込まれています。特にリスク許容度が「低」の人であれば、リスクが高めになる株式を少なめにしなければならないので、インフレ対策として物価連動債を組み込むことは重要といえるでしょう。
新興国株と日欧株と米国株について
ハイリスクハイリターンになりやすい株式は、リスク許容度が高い人ほど多く組み込んでもいい資産クラスと言えるでしょう。だからといって、新興国株100%というような買い方はおすすめできません。
新興国株、日欧株、米国株はそれぞれの上限は35%を目安に、どんなに多くても40%以内で抑えるべきだと考えられます。