スクリーニングとは
スクリーニングとは、「多くの対象物に対してあらかじめ条件をかけることで探したいものをすぐに探す機能」のことをいいます。
対象物の数は多ければ多いほどスクリーニング機能はその力を発揮します。
例えば日本で若い体力のある男性を探すなら、傾向として「30歳未満」「男性」「スポーツをしている」といった複数の条件が頭の中に浮かぶはずです。
株式も同じです。数千株もある株式の中から「売られ過ぎ」とか「割安」とか「利回りがよい」といった網をかけることで企業を絞り出すのです。
スクリーニングのメリットは、なにより検索スピードの早さです。通常であれば数時間から数日かかるような作業も、ものの数分で行える場合がほとんどです。
逆に機械的に検索をかけてしまうがゆえに、検索にわずかに引っ掛からないような対象物が検索結果から漏れるというデメリットもあります。
そのデメリットも検索の条件を緩めることでカバーすることができます。
特に株式投資のような数千にも及ぶ企業から対象企業を探す時には、大変役立つ機能なのです。
スクリーニングに役立つ基準一覧
スクリーニングに役立つ基準として以下の4つは基本としておぼえておきましょう。
①市場
東証一部、二部、JASDAQ、マザーズ、その他など市場別の基準。
安定的な値動きを求めたいのであれば東証一部を選択、成長性を求めたければマザーズ、地味だけど着実な成長を見込みたいのであれば東証二部やその他、のように目的に合わせて基準を選ぶ。
②時価総額
企業規模から検索をかける基準。例えば大手や中堅企業であれば時価総額が1000億円以上。超小型の企業であれば、時価総額100億円以下などでスクリーニングをかける。
個人投資家の場合には、少ない資金で大きく利益をあげるために、あえて有名でない小さな企業を狙って株を買う人が多いので、小型株をスクリーニングするために使える。
③割安指標(PERやPBR)
PERやPBRは企業が他の企業に比べて割安なのかどうかを比べるための基準。
一般的にはPER10倍以下、PBR1倍以下が割安と言われているが、これは正確ではなく業種によって基準がまちまち。
例えば飲食や小売といった業種は平均的PERは高く、建設や不動産はPERが低めという傾向が見られる。スクリーニングにこれら基準を使用する場合にはその旨はしっかりと把握しておいてほしい。
参考)業種別PER平均値を知るためのサイト(日本取引所グループ)
④四季報業績マーク(四季報オンラインでのみ利用可能)
こちらは東洋経済の四季報オンラインというサイトでのスクリーニング機能で利用が可能。
ただしこちらは有料となります。ベーシック会員だと月1000円程度で会員になれます。
業績マークで絞り込むと、東洋経済が発行する会社四季報の前号に比べて、今回の四季報における会社の営業利益の数字が大幅増額(30%)か増額(5%)かなどで絞りをかけることができる。
最低限これだけのスクリーニングの基準はおさえておくとよいでしょう。
スクリーニングするなら絶対知っておくべきサイト3選
スクリーニングするのに便利なサイトがいくつかあります。
①ヤフーファイナンス 株式ランキング&株主優待
検索した銘柄をランキング形式で表示するスクリーニング機能(ランキング機能)があるほかに、株主優待などを実施する個人投資家好みの企業を絞りこむ機能が充実しています。
参考サイト:ヤフーファイナンス
②みんなの株式 スクリーニング
テーマや業績などから銘柄探しをすることができます。短期、長期両方の投資家におすすめのサイトです。
参考サイト:みんなの株式
③四季報オンライン(有料会員)
条件を複数付けて対象企業を一気に絞る機能に長けています。
例えば、購入金額10万円以下、時価総額100億円以下、予想PER10倍以下、四季報業績マークが大幅増額と増額で絞ってみると2018年8月17日の時点で25件の企業がスクリーニングされます。
四季報オンラインの場合には一部機能は有料なので、本格的に株式投資を始めたいかたは会員になってみても良いでしょう。
参考サイト:四季報オンライン
自分独自の条件を作るべし
ほかにもスクリーニング条件はたくさんあります。多くのスクリーニング条件で検索をしてみて自分なりの条件の組み合わせを探してみてください。
あわせて読みたい
・「割安株投資と成長株投資」でファンダメンタル分析の基本を学ぼう!
・主婦でも賢く株で資産運用できる「株主優待」おすすめのジャンル
・そもそも株とはなにか?元証券ディーラーがわかりやすく解説!
・企業の力を示す時価総額を知ろう!みんながよく知るあの企業は桁違い
・株初心者が活用したい「株式情報サイト」おすすめ6選!