生と瓶で味に違いがあると考えている人が多数
ビールをゴクッと飲んだ瞬間、「うまい!やっぱりビールは生だね!」と至福の時を迎える方も多いでしょう。
特に仕事帰りに飲むビールは格別に美味しく感じられるものです。普段からビールを多く口にしている人でも、「生ビールと瓶ビールでは全然おいしさが違う」と考えている人も多数いるようです。
しかし、実際は生ビールと瓶ビールの味に違いはありません。
「味に違いがある」と感じている人の意見としては、「樽からつがれたジョッキビールは一味違う気がする」「瓶ビールの方がなんか高級感がある」「炭酸の違いがあるかな?」などのさまざまな意見が挙がっているようです。
確かに生ビールと瓶ビールで炭酸の強さや、ビールの濃さの違いがあるように感じることもあるでしょう。「味に違いはない」という事実を紐解くカギとしては生ビールの概念について検証する必要があります。
なぜ生ビールと呼ばれるようになったのか
そもそもなぜビールサーバーから注がれるビールが生ビールと呼ばれるようになったのでしょうか?
生ビールの「生」とは、熱処理を行っていないビールのことを指します。つまり、缶ビールでも瓶ビールでも熱処理が行われていないものはすべて生ビールと言えるのです。
かつてのビールは約60度の熱によって酵母を殺菌し、発酵を止めていました。しかし、1960年代にはろ過技術が進歩したため、熱処理を行わなくても十分に酵母を取り除き、発酵を止めることに成功しました。
その後、熱処理を行わないで作る生ビールが一般的になりました。ではなぜ生ビールも瓶ビールも同じ味なのに、「ジョッキで出てくる生ビールが一番!」と思ってしまうのでしょうか?
それにはある理由が隠されています。
「うまい」と感じさせる商法こそがキーポイント
「うまい!」と思う理由は、うまいと感じさせる商法による印象操作が大きく関係しています。
「きれいなグラスに注がれる鮮度のいい生ビール。そして、クリーミーな泡がさらにうまさを引き立てて、それをゴクッと飲む。」というTVコマーシャルや広告の情報が知らず知らずの内に脳内にインプットされています。
このように、生ビールは瓶ビールと比べて注ぎ方や見せ方を工夫することができるため、瓶ビールよりもジョッキで飲む生ビールの方がおいしいという感覚に陥るのです。
そのため、「うまい」と感じさせるビールメーカーの商法効果は絶大と言えます。
「生ビールは鮮度がいいし、うまい!」という情報が刷り込まれたものという事実に驚いた方も多いのではないでしょうか。
お店の生ビールも瓶ビールも缶ビールであっても中身は同じビールなだけに、”いかにおいしそうに思えるか”という工夫を施すことがキーポイントになります。
他のビジネスでも同様ですが、物事を捉える切り口と見せ方を意識することはとても重要だと言えるでしょう。
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