マンションの区分所有におけるメリット
一棟ものより金額が安く流動性も高い
区分所有の方が金額が安いのは当たり前の話ですが、最も重要なメリットと言えます。
通常、一棟もののマンションを丸ごと買おうとすると、1億円前後から数億円もの資金が必要になり、サラリーマンやOLの一般的な与信枠では、きっと手も足も出ません。
それにひきかえ、区分所有だと数百万円から可能ですし、高くても2,500万円~3,500万円程度でしょう。
上場企業で3年以上勤務していて年収が500万円以上ならば、2,500万円以上の融資を受けられる可能性が高く、安い物件なら2~3戸所有することができます。
上場企業でなくても、勤続年数が長く年収も300万円以上なら1戸の所有であれば難しくないでしょう。
また、この金額の安さが流動性の高さにも繋がります。流動性とは、換金(現金化)が容易にできるかどうかを意味します。
不動産投資には、何かしらの事情で「その物件を手放してでもスグに現金が必要」というケースがあります。
物件を売りたくなった時、高額な一棟ものだと、なかなか買い手がつきません。逆に区分所有だと金額が安い分、買い手がつきやすい傾向にあります。
一棟ものより管理が楽
一棟ものの不動産では少なくても4戸以上の物件が多く、物件によっては20戸以上もあり、管理が大変になりやすい傾向にあります。
管理会社へ委託する場合、一般的に1戸あたりの手数料は「家賃×○%」という計算式が使われます。
一棟ものであれば、当初予定していた利益が出ない場合、こうした手数料だけでも大きな出費に繋がる可能性が高いので注意が必要です。
区分所有の場合は、戸数が少なく管理が楽で、管理会社へ委託する場合も収支を気にしながら戸数を増やしていけるというメリットがあります。
争族対策に有効
相続が発生した際、身内で遺産の取り合いなどになることを争族と表現しますが、一棟ものに比べると区分所有は争族対策に有効といえます。
現金であれば相続人(遺産を受け取る人)の人数に応じて簡単に分けることができますが、1棟ものの不動産を1つしか所有していない場合、物理的に切り分けることができず、共有名義になりやすい傾向にあります。
特に、現金や株式などマンション以外の資産がないケースほど、その傾向は強まります。
そのような対策として、複数所有したり、マンション以外の資産も所有も準備しておくことが挙げられます。
しかし、1棟ものを所有しながら、その対策ができるのはごく一部の人だけでしょう。
共有名義になると、マンションを売却したくなった際、他の名義人の承諾が必要になり、そのタイミングでもトラブルに発展する可能性があります。
どんな部屋を選ぶべきか
統計上、投資にはワンルームマンションがおすすめ
下のグラフは過去5年間の人口(青色)と世帯数(オレンジ)の推移を表しています。
人口が減少傾向にあるにも関わらず、世帯数は年々増加しているのが分かります。このことから単身世帯が増えているといえます。
単身世帯の場合、3LDKなどのファミリータイプのマンションよりも、ワンルームマンションなど部屋数の少ない物件を好むことが考えられます。
投資用ワンルームマンションを選ぶコツ
一口にワンルームマンションと言っても、立地や周辺環境、設備など様々です。そこで、投資用ワンルームマンションの選び方をご紹介します。
まず最初に「自分が入居者なら・・・」と考え、駅から近い、バス・トイレ別など一般的と思われる条件を抽出すると、おのずと最低限必要なポイントはクリアできます。
その上で立地条件や周辺環境、ターゲット層に応じた条件を追加すればいいのです。
たとえば、大学周辺や会社が多いエリアのワンルームマンションでは、日中、留守にしている可能性が高いと考えられます。
もし、学生寮や社宅として使われている物件に投資をしたいのなら、宅配ボックスがある物件やセキュリティがしっかりしている物件を考慮しましょう。
また、できるだけ高い金額の家賃を受け取りたいと考えているのであれば、はじめから家賃が高めに設定されているエリアを選択しておくことで、そのエリアの相場に応じた家賃を受け取ることができます。
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