株価が34年前を取り戻しても、「ジャパンアズナンバーワン」の時代は二度と戻らない
日経平均株価が4万円というバブル期の最高値を更新して市場も、メディアも熱狂している。何か「経済大国ニッポン」という過去の高揚が一気に戻ってきたという印象をまき散らしている。冷静に見れば、やっと34年前の水準に追いついたというだけである。
日経平均株価が4万円というバブル期の最高値を更新して市場も、メディアも熱狂している。何か「経済大国ニッポン」という過去の高揚が一気に戻ってきたという印象をまき散らしている。冷静に見れば、やっと34年前の水準に追いついたというだけである。
先日、シンガーソングライターの谷村新司さんが74歳でお亡くなりになった。筆者の同世代で1970年代以降を代表するシティフォークの作曲、作詞、ボーカル、どの分野でも超一流のアーティストであった。
今年の日本も多くのアーティスト達の訃報が相次いだが、3月に亡くなった、とりわけ世界に抜きんでた2人のアーティストを忍び想いを述べたいと思う。
1人は今年の3月3日に88歳でお亡くなりになった、ノーベル文学賞の大江健三郎氏であり、もう1人は3月28日に71歳でお亡くなりになった米アカデミー音楽賞の坂本龍一氏である。
今年4月、アメリカの宇宙企業スペースXが開発していた史上最大のロケット「スーパーヘビー」と宇宙船「スターシップ」が打ち上げ直後に姿勢を崩し、機体を破壊させる信号によって空中で爆破された。
驚いたのは、打ち上げを見守っていたスタッフやサポーターから歓声と拍手が起こったことだ。
CEOのイーロン・マスク氏が「スペースXのチームの皆さん、スターシップのエキサイティングな試験打ち上げ、おめでとう。数か月後に行われる次の試験打ち上げに向けて多くを学んだ」と発表した。
世界の2040年の未来予測が様々なメディアや研究機関で昨年年末から、今年(2023年)の春までに相次いで発表された。筆者も年末から最近までいろいろウォッチしてきたが混沌とする世界情勢の中で世界全体の20年後を予測することは、さかのぼって20年前の2020年予測よりもはるかに困難になってきているということがいえる。
人々にさまざまな評価をもたらした「G7ヒロシマサミット」が終わった。世界にとって「ヒロシマ」というイメージが与える多くのG7首脳達の現地での動きが、世界のメディアにより広く発信された。
世界的な新型コロナのパンデミックが3年経過して、ようやく落ち着きを取り戻した3月24日、デジタル社会の立役者であったインテル創業者のゴードン・ムーア氏が94歳で他界した。
2023年の年明けは、もう3年も続く新型コロナによる第8波の広がりという特異なマンネリと、ウクライナ戦争の泥沼化という危機的なマンネリと、相変わらずの元日からの北朝鮮による日本海へのミサイル発射という独善的なマンネリという、不安をかきまぜた3つのマンネリで年越しはスタートした。
2022年9月23日、西九州新幹線「武雄温泉~長崎間」が開業した。九州新幹線長崎ルートの未開通分のほか、北海道新幹線の札幌延伸工事も進められている。現在は工事がとん挫しかけている中央リニア新幹線もあり、さらなる新幹線の建設を、相変わらず「打ち出の小槌」と目の色を変える政治家たちにより、11月2日に自民党の議員連盟が「全国新幹線ネットワーク整備財源を考える会」を立ち上げ、山陰や四国まで新幹線を建設する計画を進めてゆくことを確認した。
円安が止まらない。ついに1ドル=150円を超えてきている。政府日銀の為替介入があっても、焼け石に水の状態である。世界が金融引き締めと金利引き上げの政策をとっていて、世界で唯一真逆の黒田日銀の金融緩和政策は金利政策の違いからくる円安でないことを、このコラムのNO.45で言及した。それは構造的になってきた「安い日本」「貧しい日本」を象徴していると分析した。そのときですらまだ1ドル=130円の段階であった。
経営の神様が逝った。事業を大きく成功させた経営者は数多くいる。だが稲盛和夫ほど、仕事への姿勢・哲学で人を感動させる経営者はもう出てこないかもしれない。
我が国の経営者の鏡として、かつて日本資本主義の父と呼ばれた、渋沢栄一。そして戦後・昭和の経営の神様と慕われている、松下幸之助。この両名を世界の経営者にも影響を与えた巨星として敬愛するが、独特の経営哲学に基づいた経営手法で平成の経営の神様となった稲盛和夫。京セラ、KDDIという二つの巨大企業を創業、経営破綻をし瀕死の日本航空JALを78歳にして再建に見事に成功させた、日本人の経営者としては突出した実績を誇っている。カリスマが生涯を通じて貫いたものは何だったのか。