一昔前なら、皆一様に社会に出たら何らかの生命保険に入るものでしたが、最近では未加入の方も増えています。

そしてその理由は、保険料もさることながら「必要性が分からない」が実情のようです。とはいえ、本当に必要になる事も多いですから、せめて最低限の基礎知識は必要でしょう。

そこで今回は、結婚を取り巻く生命保険の基本をお伝えします。

結婚するまでは、医療保険または共済を

まずは「結婚前」です。ひとまず基本として結婚するまでは、保険は加入してもしなくても、どちらでも良いと言えます。

最近では生涯独身の方も増えつつありますが、それでも比較的まだ若いという前提のもと、何かがあっても「自己責任」と考えていれば十分です。

仮に加入するにしても、生命保険には大きく「死亡保険・医療保険・年金保険」の3種類がありますが、医療保険だけで十分といえます。

ただし、昨今では極めて沢山の生命保険会社がありますし、各社で少しずつ内容も違いますから、しっかりとした吟味は大切です。

ちなみに保険料が気になる方は、都民共済や県民共済なども良いでしょう。これらは最終的には見直しが必要になる事が多いのですが、若い当面のうちは共済でも十分です。

特に最近では、年収の低い非正規労働の方も多いですから、その場合は共済を選びましょう。

 

結婚しても共働きなら見直し不要、ただ……

次は「結婚後」です。結婚したら、何かがあったら互いに相手の負担になりますから、さすがに医療保険には加入しましょう。

ただし、結婚しても最近では共働きする夫婦も多いですから、その場合は仮に万一の事があっても独身に戻るだけですから、死亡保険は不要です。

その上で、「子どもが産まれたら」死亡保険は必須といえます。

現代では男性であっても、単身では子どもを育てるのが実に困難です。女性なら尚更とも言えますから、結婚して子どもが産まれたら、その時の教育費総額を調べた上で、できればその金額+αで夫婦共に加入しましょう。

なお、少し余談ですが、生命保険は数年毎に見直しが必要と言える金融商品です。数年も経てば、夫婦の経済事情も世の中も、最新の保険商品も変わりますからね。

年齢が高まる程に保険料は割高になりますが、時には見直しで割安になる事もあるので、覚えておきましょう。

「若い方が安い」「親孝行」は無視しよう

ところで、あなたも経験済みかもしれませんが、保険営業の方や保険代理店の方は、様々な「営業トーク」を繰り広げてきます。

これらは決してウソではなく、また加入しても損という訳ではないのですが、後で「騙された」と感じないために、少し触れますね。

まず、ありがちなのが「若いほうが安いから」と独身者に死亡保険を勧めるケースです。先ほど触れた通り、死亡保険は教育費対策が基本なので、独身者には不要といえます。

また同様に「万一があれば親孝行」と勧める事も多いですが、それより婚姻費用を貯めましょう。

そして、特に多いのが「〇人に1人が当てはまる」的な対応です。これはウソではないものの、それでも不確定な未来といえます。

一方で例えば教育費などは、出産したら確実に発生する未来ですから、どちらの優先順位が上でしょうか。ぜひ冷静に考えていきましょう。

必要になってからでは加入できないのが保険

生命保険を考える時に大切なのが、保険は「必要になってからでは加入できない」という点です。

例えば大病を患ったり、高齢になったりしてからでは加入は難しく、仮に加入できても多額の保険料が必要になります。そうなる前に、できれば加入を検討しましょう。

ちなみに簡単に言えば生命保険は、結婚・出産をする若いうちは死亡保険が必要になり、高齢になるほどに医療保険が必要になります。

特に最近では、定年後に貯金が尽きる老後破産を起こす方も沢山いますから、できれば現役中に保険料を払い切り、備えたいところです。

合わせて、3つ目の「年金保険」については各自の判断といえます。

これには、「個人年金保険料控除」がありますから、少し有利に老後に備えられるものの、老後への備え方は様々です。貯金、保険、株式、投資信託、FXに不動産投資……気になる方法を選びましょう。

病気やケガは誰の身に起こっても不思議はない

若く健康で、過去に一度も入院をした事が無い方ほど、つい「自分は大丈夫」と考えて保険を軽視するようです。

しかし病気やケガは、どんなに健康に気を回していても、誰の身に起こっても不思議はありません。せめて結婚したら、しっかり加入を検討しましょう。

ライタープロフィール

山本昌義 (やまもとまさよし)
山本昌義 (やまもとまさよし)
山本FPオフィス代表(山本昌義)CFP®
主に比較的若い方の恋愛面・経済面のご相談を承っています。また独立FPとして10年を経過したのを機に、後輩FPの育成にも力を入れています。詳しくは以下のリンクから当オフィスサイトをご確認くださいませ。
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