ロボアドバイザーによる資産運用とは
ロボアドバイザーとは、そのままの意味で考えるとアドバイスをしてくれるロボットになります。
話題になることも多いロボアドバイザーとは「人工知能が投資家に対して資産運用のアドバイスをしてくれる」という証券会社などが提供しているサービスのことです。
ロボットのアドバイスを受けながら投資ができる
ロボアドバイザーは投資信託の一種に分類されるようです。投資においてどのタイミングでどの銘柄を売買するかという問題は悩みの種ですが、その選択をロボットに一任できるので精神的な負担も減らせます。
知識がないので間違った判断をしてしまうかもしれないという初心者の方から、仕事が忙しいので時間がとれないという方などにもおすすめです。
知識がない初心者でも気軽に投資ができる
資産運用をしてお金を増やし続けるためには、膨大な情報量や判断力などが求められます。また、市場の動向を常にチェックしておく必要があるので、時間も必要です。
これらのことから、知識や経験がない初心者は手を出しにくい傾向です。ロボアドバイザーのサービスを利用すれば、コンピュータが自動的に最適な資産運用の判断をしてくれるので、知識や経験に左右されません。
コンピュータが足りない点を補ってくれる
ロボアドバイザーが必要になるのは、初心者の人や時間がない人に限られません。自動化のプログラミングが組まれていることにより、手数料などのコストを減らせるというところもポイントです。
中級者以上の人でも、部分的にコンピュータにやってもらえたら楽になると感じることはあるはずです。ロボアドバイザーのメリットは、資産運用を自動化することで効率が高まるという点にあります。
初心者の人には足りない部分を補ってくれるという利点が、中級者以上の人は部分的な情報収集などを機械に任せることで資産運用を効率化できるというメリットなどがあります。
質問に答えるだけでわかる“あなたの投資タイプ”
ロボアドバイザーのサービスを利用するときに、最初にいくつかの質問に答えることになります。この結果によってあなたの投資タイプがわかり、シチュエーション別の投資プランを提案してもらえます。
いくつかの質問で投資タイプを判断
投資信託のサービスを展開している会社によって異なりますが、だいたい5問~15問程度の質問に答えることで投資タイプが判断されるでしょう。
それほど難しく考えず、ゲーム感覚で気軽に質問に答えていきましょう。いくつかの質問であなたの投資タイプやスタンスが分析されます。
あなたの投資タイプがわかったら、自分に合った投資信託のプラン・組み合わせを提案してくれます。
人生プランに基づいて最適化してくれる
ロボアドバイザーのすごいところは、結婚やマイホーム購入といった個々の人生プランについても考慮に入れて資産運用を最適化してくれるというところにあります。
「結婚」「子どもの人数」「旅行」など人生プランは人によってさまざまです。個々の人生プランに合わせて目標を設定し、最適な資産運用を提案してくれるという点はロボアドバイザーのメリットのひとつです。
コンピュータの内部には過去の統計やデータが大量に詰まっています。人間以上に優秀な分析・判断をしてくれる可能性が高いでしょう。
手間と時間がかかる情報収集をスキップできる
資産運用で手間と時間がかかるといわれているのが、情報収集です。ただ情報を大量に仕入れればいいというわけではなく、有益な情報を入手するための「情報の取捨選択」も重要です。
人工知能(AI)はどんどん進化しているため、知識の正確さや有用性を判断して情報の取捨選択も行ってくれるようになっています。
銀行や証券会社に足を運んだり、インターネットや書籍で調べたりする時間と手間が省け、コストの削減にもつながります。
ロボアドバイザーはスマートフォンでも利用ができるので、外出先でも情報を得られます。
知識がなくても始められるため投資初心者に最適
ロボアドバイザーのサービスに興味を持ってはいるものの、コスト面での心配をしている人は多いのではないでしょうか。会社によって料金体系は異なりますが、ロボアドバイザーは安価で始めることもできます。
無料プランと有料プランがある
ロボアドバイザーのサービスは大きく分けて「アドバイス型」と「投資一任型」の2つに分類されるようです。
アドバイス型のほうは基本的に無料でポートフォリオや投資信託の提案をしてくれますが、投資は自分で行う必要があります。
投資一任型ではこれらに加えて、実際の運用までほぼすべてのことをロボットが行ってくれます。
おすすめの会社
アドバイス型の証券会社としてはSBI証券などが有名です。6つの質問をもとに投資スタイルを診断し、おすすめの運用スタイルを提案してくれます。
本格的に投資を始めてみたいという人には投資一任型のロボアドバイザーがおすすめです。ウェルスナビが運営する「WealthNavi」や、お金のデザインが運営する「THEO」などが注目されています。
少子高齢化が進んでいて先行きが不透明な時代であり、何かしらの資産運用が必要になってくるでしょう。
若い世代の人にとってもロボアドバイザーというサービスが登場していることで投資を身近に感じるきっかけになるかもしれません。
ロボアドバイザーにかかるコスト
アドバイス型なら基本的に無料です。「本当にコストをかける価値があるのか?」と疑問を持っている人はまずはアドバイス型のロボアドバイザーで体験してみましょう。
投資一任型でもエイト証券の「クロエ」は最低1万円から、松井証券の「投信工房」は最低金額100円からというように、安価でサービスの利用ができることもあります。
初期費用をかけたくないという人にとっても注目のサービスでしょう。
人工知能はこれからも進化していく可能性がある
技術は昔と比べると格段に進歩しています。基本的にコンピュータは人間が情報を与えてやらなければ作業をこなしませんが、人工知能(AI)は自ら情報を収集して学びます。
コンピュータがチェスや将棋でプロと対戦して勝つということも起きています。ロボアドバイザーは投資初心者向けのサービスと書きましたが、中級者や上級者も部分的に利用することがあります。
さまざまな情報から独自の判断を下すという点では投資上級者のほうが優れているでしょう。しかし、情報量の多さなど、ロボアドバイザーのほうが優れている部分もあります。
技術に依存するのではなく、メリットやデメリットを理解してうまく使いこなすということが大切です。