当社、編集部が独自に選んだ主要ニュース(出展:日本経済新聞)は、不動産関連、株式関連に分けて纏めてみました。

①不動産関連ニュース

この1か月半の間、国内の不動産関連投資において規模の大型化が目立っています。実物不動産や不動産会社への主な投資を時系列で列挙してみると以下の通りです。

10月14日、日本たばこ産業(JT)が売却予定のJTビル(東京・虎ノ門)を、住友不動産が購入することが判明しました。取得金額は数百億円。

11月10日、三越伊勢丹HDは子会社の三越伊勢丹不動産を米大手投資ファンドのブラックストーン・グループに売却。売却額は300億円弱。

11月20日、三井住友ファイナンス&リースが不動産ファンドのケネディクスを子会社化すると発表しました。TOBを通じて株式の過半数を取得します。取得総額は1200億円となります。

11月27日、三井不動産が読売新聞グループ本社と共同で東京ドームを買収すると発表しました。買収総額は約1200億円で、完全子会社化後に読売新聞が三井不動産から株式の一部を譲り受け2割を出資します。

同日、高島屋は海外不動産事業を新たな成長の柱に据えて、2021年春以降、まずベトナムで開始することが判明しました。現地教育事業大手のエデュフィット社と共同で富裕層向けの学校や商業施設など4つの大型施設を開発運営します。

以上のように、国内の実物不動産、不動産関連企業、海外不動産への投資の大型化はコロナ感染が続く中、国内外の投資家・事業会社が参加し、今後も続くのではないでしょうか。

②株式関連ニュース

11月は世界各地の証券取引所で、記録的な上昇が相次ぎました。

11月30日、世界株全体の値動きを示す「MSCI全世界株指数」は、前月末比70.5(13%)高い621.5となりました。上昇率と上昇幅はともに1988年以降で最大です。

世界の株式市場を牽引したのはNY市場です。

11月16日、ダウ工業株30種平均は、今年2月に付けた史上最高値を、9か月ぶりに塗り替えました。終値は470ドル高い2万9950.44ドル。その後も堅調な動きが続き、ついに11月24日、ダウ平均は史上初めて3万ドルの大台に乗せました。11月の上昇幅は3408ドルと過去最大となりました。

11月17日、出遅れ感のあった東京株式市場も、29年ぶりに日経平均株価は2万6000円台を回復しました。11月の上昇幅は3456円、過去3番目の大きさとなりました。

直近の世界株式上昇の大きな要因には以下の3点が挙げられます。

  1. コロナワクチン・治療薬の開発の進捗と認可
  2. そのワクチンや治療薬が投与されることによる経済回復期待
  3. 金融緩和の継続による低金利とカネ余り状態の維持

但し、今回の上昇相場は急速に楽観論が広がった分、反動で株価が調整するリスクとも裏腹です。

世界的に新型コロナの感染は再拡大しており、日米では1日当たりの新規感染者数は最高を更新する日が出ています。投資家のリスク回避姿勢が鮮明になれば、マネーが急速に逆回転するリスクもあり、現状は市場動向を注視する必要があると考えます。

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