ダイバーシティマネジメントとは
「ダイバーシティマネジメント」とは、多彩な人材を積極的に活用しようという考え方のことです。
「性別」「年齢」「国籍」「障がいの有無」「価値観」「性格」「生い立ち」など、様々な違いを尊重して受け入れ、その「違い」を積極的に活かすことによって、変化し続けるビジネス環境や多様化する顧客ニーズに対応しながら、企業の優位性を創り上げて行くマネジメントアプローチをさします。
アベノミクスによって、減少が懸念されている労働人口を女性や高齢者、外国人などを雇用することで補う活動推進が叫ばれています。
最近では、小さなお子さんがいる時短勤務の方、定年後の嘱託社員やシルバー人材、外国人などと一緒に働く機会も増えて来ていますが、一人ひとりの違いを理解して尊重し合いながら働ける環境を整えることで、相乗効果により最大限の効果を生み出すことができます。
人手不足や幅広い顧客のニーズに応えることが期待ができるでしょう。
ダイバーシティマネジメントによって得られる恩恵
多様性が求められるようになった理由として、労働市場や消費者が求める商品の変化があります。
現代では終身雇用という考えは薄れてきており、企業に求められるのは「働きやすさ」や「働きがい」が叫ばれるようになりました。
また消費者は人と同じような商品よりも個性的で他とは違うものを求めるようになっています。
中小企業はダイバーシティマネジメントの考えを取り入れることで、労働者のニーズを取り入れたり今までにないアイデアを取り入れた商品やサービスを消費者に提供することができる可能性があります。
障害者雇用なども積極的に取り入れる姿勢も大切
障害者の雇用率は法定で2.0%と決められています。徐々に雇用状況は良くなっていますが、2012年時点で1.69%と目標値にまで達していません。
障害者の能力を活かしている企業もあり、障害特徴をカバーすることで業務を回したりと工夫を行い実績をあげています。
なお、障害者雇用率は2018年4月に2.2%へ引き上げすることが決まっており、その後の障害者の就労環境の整備状況を見ながら、2020年末には2.3%まで引き上げる計画が進んでいます。
生産性をあげるためにはどうしても人手が必要不可欠ですが、偏った人事採用を行っていてはいつまでたっても良い人材は集まりません。
そのため多くの経営者や会社が多様性を受け入れるようになれば会社の生産性向上にもつなげて行くことができるのです。柔軟な考えをもち経営に活かしていきましょう。