不動産会社でアパートやマンションなどの賃貸契約をすると、当たり前のように火災保険のチラシを見せられ加入をすすめられます。しかし、必ずしも不動産会社が提示した火災保険に入る必要はありません。 自分で保険会社を選んでも構わないのです。これから賃貸契約を考えている人も、既に火災保険に加入している人も、この機会に見直してみましょう。

賃貸住宅向け火災保険の内訳は主に3種類

一般的に賃貸入居者が加入するのは、「火災保険(家財保険)」「借家人賠償責任保険」「個人賠償責任保険」の3種類です。それぞれ詳しく確認してみましょう。

火災保険(家財保険)

火災、落雷、破裂、爆発、風災、雹災、雪災、盗難などの原因で家財が損害を受けた場合に補償される保険です。

家財は、家具や衣服など日常的に使うもので、部屋の中にあり、物理的に触れることができるものをイメージするといいでしょう。火災でパソコンが壊れた場合は補償されますが、パソコンの中に入っていたデータやプログラムは補償されません。

また、業務で使う什器や商品、植物、ペットなどは含まれません。尚、1個または1組の価額が30万円を超えるものがある場合には加入時に申告が必要です。

賢く火災保険に加入するためには、部屋の中にあるものを全て買いなおすとすれば、いくら必要なのかを考えておく必要があります。

借家人賠償責任保険

借家人賠償責任保険とは、大家さんに対する補償の保険です。部屋を借りている人は退去時に原状回復して部屋を返さなければなりません。つまり、火災などによって建物を焼失させるなどの損害がある場合には、元通りにしなければならないということです。

たとえ、隣の部屋からのもらい火であったとしても、元通りにできない場合には損害賠償義務を負うことになります。このように大家さんから損害賠償を求められた場合に助けてくれるのが借家人賠償責任保険です。

賢く加入するためには、その部屋が全焼した場合、いくら必要になるかを確認することが大切です。目安となる保険金額は、建物が新築の場合で1平方メートルあたり約20万円、年数が経っていれば年数に応じて減価償却されるのが一般的でしょう。

個人賠償責任保険

個人賠償責任保険は、他人の物を壊してしまった場合や他人に怪我をさせてしまった場合に役立つ保険です。借家人賠償責任保険は復旧目的、個人賠償責任保険は弁償目的とイメージすればいいでしょう。

たとえば、水漏れ事故を起こし、階下の住人の部屋の壁とパソコンをダメにしてしまった場合、壁は借家人賠償責任保険で、パソコンは個人賠償責任保険で補償されます。

賃貸物件での生活に限らず日常的なトラブルにも対応できる保険で、世帯のうち一人が加入すればOKで月々の保険料も非常に安いので加入しておいて損はないでしょう。保険金額は1億円ぐらいに設定しておくのがいいでしょう。

賢く加入するためには、自動車保険の特約やクレジットカードなどに付帯していることが多いので、既に家族が加入していないか確認し、重複しないよう加入することが大切です。

地震保険にも注目

 地震・噴火・津波が原因だと火災保険では補償されない

地震や噴火、津波を原因とする火災や損壊などは火災保険では補償されないため、別途「地震保険」に加入する必要があります。地震保険は火災保険の特約となるため、地震保険単独の加入はできません。つまり火災保険の契約時にセットで契約しなければならないということです。

保険金が支払われないケースも

火災保険の場合、家財を買いなおす費用をまるごと補償されますが、地震保険の場合は損害区分に応じて補償されます。

そして上表にある「地震保険の保険金額」とは主契約である火災保険の保険金額の30%~50%の範囲で1,000万円が上限とされています。つまり、火災保険の保険金額が300万円なら、地震保険の保険金額は90万円~150万円で設定することになります。

いかがでしたか? これからアパートやマンションを探す人はもちろん、既に賃貸物件に入居しており不動産会社が提示した火災保険に加入してしまっていたとしても、自由に変更できますので、もし「損してる?」と気になった方は保険会社に確認してみましょう。必要なときに使える資金を受け取れるよう賢く準備しておきましょう。

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FPおふぃすプラスめいきっと代表。奈良県在住のファイナンシャルプランナー。幼少期はちょっぴりリッチな生活を送るもトラブルが続き高校時代はホームレスを体験。IT業を経てFPへと転身。「お金のことは難しい」と思う人と同じ目線で分かりやすく、ひとりでも多くの人にお金の知識/知恵/知性をプレゼントする活動をしている。