投資をするなら、インカムゲインとキャピタルゲインという2種類の利益については理解をしておくことがほぼ必須です。性質の異なる2種類の利益のうちどちらかがマイナスになっても、トータルでプラスになっていれば投資は成功であると言えます。両者のバランスをとることが重要です。ここでは、それぞれの特徴について解説をします。

インカムゲインとキャピタルゲインの特徴と違い

インカムゲインとは、資産を保有することで安定的・継続的に得られる収入のことを言います。

株式投資なら配当金や株主優待、不動産投資なら家賃収入のことを指します。FXではインカムゲインは得られないと考えている人もいますが、実はFXでもスワップポイントというインカムゲインが得られることがあります。

キャピタルゲインとは、保有している資産の価値が変動することによって得られる収入のことを言います。

例えば、1株1万円の株を100株買い、3カ月後に1株1万4千円に値上がりしたところで100株全部を売却したとします。元手が100万円で140万円が得られたわけですから、40万円の利益となります。

これがキャピタルゲインです。逆に値下がりしてしまった場合には損失が発生し、キャピタルロスと呼ばれます。

インカムゲインの方は安定的・継続的に得られるものなので、インカムロスという概念はありませんが、例外的に、FXにおいて金利が高い通貨の売り先行取引を行っているとスワップポイントが利益から引かれてしまいますが、この損失のことを広義の意味でインカムロスと呼ぶことがあります。

しかし、FXでは金利の低い通貨(日本円など)で金利の高い通貨を購入してスワップポイントを得ることのほうが一般的なので、このことはあまり気にする必要はないでしょう。

安定的・継続的に収入を得られるというメリットがある半面で、その収入は比較的少額になる傾向です。

キャピタルゲインの方は、利益の発生は不確定であり、リスクが大きい半面、大きな利益を出せる可能性があるというメリットもあります。

不動産投資では主にインカムゲインで利益を出す

インカムゲインとキャピタルゲインでは、かかってくる税金も異なることがあります。不動産投資では、不動産を売却して利益を出したら譲渡所得税がかかってきます。

短期譲渡所得なら所得税30.63%、住民税9%、長期譲渡所得なら所得税15.315%、住民税5%がかかります。

一方で、インカムゲインである家賃収入に対しては総合課税が適用されるので、個人の収入に応じて税率が異なるのです。

株式投資やFX、投資信託では、インカムゲインとキャピタルゲインはどちらも同じ税率がかかってきます。

投資の種類ごとに税金の扱いや特例なども異なっているということに注意をしておきましょう。

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