投資と呼ばれるものにはリスクがつきものですが、ワンルームマンションの投資においても例外ではありません。特に、空室リスクはワンルームマンションに投資する人であれば、最も気をつけたいポイントではないでしょうか。 自分が所有するその1部屋が空室になれば、家賃収入はゼロ、ローン返済期間中ならそのローンを自分の生活費から支出しなければいけなくなります。 今回は、ワンルームマンションの投資をはじめる前に知っておきたい空室リスクの対応策についてお伝えいたします。

空室リスクの対策

空室になってしまう理由は概ね「場所」「物件」「管理」の3つに分類できます。そしてこれらの空室リスクは、現地に詳しい不動産会社やきちんと対応してくれる不動産管理会社を上手に選ぶことがリスク回避に繋がります。

失敗しない業者選びのコツについては、以下の記事をご覧ください。

参考記事
インカムゲイン狙いの不動産投資で失敗したくない人が知っておくべき「入口戦略」とは

場所

ワンルームマンションへの投資においては、ご自身が日頃生活をしていて「熟知している場所」と「投資したい場所」が全く異なるケースがほとんどです。

投資したい場所から、単身者に人気のあるエリアおよびその周辺情報を調べるのは非常に手間がかかります。

たとえば、遠隔地の情報を自力で調べる場合、投資実践前に人気のあったエリアでも、投資直後に他エリアで新しい施設の建築されることで、人気を奪われる可能性もあります。

人気を左右するほど大きな施設であれば、その近所に住んでいる人なら小学生でも知っていた可能性が高いでしょう。

一方で、建物名などが決まっていない状態ではインターネットの検索が難しく、実際に投資をしてから新しい施設の完成を知り、結果として後悔してしまう可能性もあります。

こうした場所の問題は、ご自身が投資をしたい場所に特化している不動産会社を探すことで解決できます。

物件

単身者に人気の場所だからといって必ずしも成功するとは限りません。それは、単身者にも世代により物件に求める需要が異なるからです。

たとえば、10代20代前半の大学生をターゲットにワンルームマンションの投資をすることを想定してみてください。あなたなら、どのような物件を探すでしょうか?

多くの人が「まだ車を持っていない可能性が高いから駅から近い物件」や「近くにコンビニがある物件」といったイメージをするかと思います。

もちろん、そうした物件であることは大切です。

しかし、安定した家賃収入を目指すのであれば、大学の近くにあり学生寮として使われている物件を選ぶことも大切ではないでしょうか。

仮に、その大学が音楽系なら入居者は女性の可能性が高く、セキュリティ面を気にする親御さんの需要にこたえなければなりませんし、楽器の練習をすることを想定して防音部屋が用意されている物件を選んだ方がいいといえるでしょう。

このようなことも、現地に特化している不動産会社では知識が豊富なので、役立つアドバイスをしてくれるでしょう。

管理

どれだけ良いエリアで素敵な物件を選んだとしても管理体制がおろそかだと、たとえ入居者がついたとしても、すぐに退去してしまう可能性が高くなります。

よくあるトラブルとしては、「隣人がうるさい」とか「設備が故障した」といったものが挙げられるのではないでしょうか。

このような時、いかに迅速に丁寧に適切な対処を行えるかが、入居しつづけてもらえるポイントになります。

一度、退去されてしまうと、ハウスクリーニングをして新しい入居者を迎えなければならず、半月から数ヶ月程度、空室状態が続いてしまいます。

入居・退去を繰り返していると、その都度、ハウスクリーニング代金が発生し、家賃収入を得る機会が少なくなってしまいます。

ご自身が遠隔地にいる場合、トラブルがあってもすぐに駆けつけることは出来ませんし、上手に対処できないケースがほとんどです。それらを代行してくれる不動産管理会社に依頼しておくといいでしょう。

特に中古物件では設備の故障率が高まる傾向にあるので、その際、きちんと対応してくれる業者選びが必要不可欠です。

空室リスクの回避策

サブリースとは

上記のような対策をしていても、入居者都合による退去等も考えられますので、1部屋しか投資をしていない場合などは、どうしても不安を拭いきれないこともあるでしょう。

そんな時はサブリース契約をオススメします。通常であれば、オーナー(投資者)は入居者に部屋を貸すわけですが、サブリース契約をすることで、オーナーは不動産会社に部屋を貸すことができます。

不動産会社に部屋を貸しているわけですので、入居者がつかずとも、家賃が途切れる心配はありません。

サブリースのメリット・デメリット

家賃が途切れないという安心感以外にもサブリース契約によるメリットがあります。

サブリース期間中は、オーナーにとって入居者ゼロでも問題ないので、入居者の募集や家賃の集金といった管理業務から解放されます。

そのようなメリットがある反面、相場の10%~20%程度減額された家賃を得ることになるというデメリットもあります。

しっかりと契約内容を確認し、許容できる範囲内の家賃か、何年更新なのか、免責期間はどれぐらいなのか、といったことに注意しながら契約しましょう。

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FPおふぃすプラスめいきっと代表。奈良県在住のファイナンシャルプランナー。幼少期はちょっぴりリッチな生活を送るもトラブルが続き高校時代はホームレスを体験。IT業を経てFPへと転身。「お金のことは難しい」と思う人と同じ目線で分かりやすく、ひとりでも多くの人にお金の知識/知恵/知性をプレゼントする活動をしている。