ビジネスシーンで話すときは、基本的に敬語を使うことになります。どれだけ内容が良くても、敬語の使い方が適切でなければ悪い印象を与えてしまいかねません。そこで今回は、間違えやすい敬語のパターンと正しい使い方について説明します。

乱用すると二重敬語に!

とにかく敬語を多く使っておけば問題ないと考えている人も多く見受けられます。しかし、敬語を多用しても必ずしも丁寧な印象を与えられるとは限りません。

それどころか、敬語を乱発すると二重敬語と呼ばれる間違いを犯してしまう可能性が高くなります。二重敬語とは「伺わせていただきます」のように、重ねて使われている敬語です。

この二重敬語では「伺う」「いただく」というように謙譲語が重ねて使われています。お客様に伝えるときは、後者を省いて「伺います」と言うのが正解です。

また、「おっしゃられる」もお客様と話すときに使ってしまいがちな二重敬語です。「おっしゃる」「られる」という尊敬の意味を持つ言葉が連続しています。

お客様を主語にして話す場合、こちらも後者を省かなければなりません。「お客様がおっしゃられたように」ではなく「お客様がおっしゃったように」と表現するのが正しいのです。

区別できていない!尊敬語と謙譲語

この表現には謙譲語が使われているので、正確には「お持ちになってください」というように尊敬語を使うのが適切です。

逆に、自分や自社に対して尊敬語を使うと相手を低く見ていることになるので失礼にあたります。資料に目を通したか質問するときに、「拝見されましたか」と言うのも同様の間違いです。

こちらも謙譲語が使用されているので、正しくは「ご覧いただけましたか」と尊敬語を使う表現にしなければなりません。

敬語を正確に使用するのはビジネスマナーの基本なので、くれぐれも使い方には気を付けましょう。