論理的思考(ロジカルシンキング)とは?
頭の中で物事を整理しながら順序よく組み立てて考え、それをわかりやすく相手に説明することをいいます。英語で「ロジカルシンキング」といいます。
ビジネスでは、社内における上司や同僚との間での伝達事項、客先でクライアントに対して行うプレゼンテーションなど、論理的思考に基づいて内容を説明する必要がある機会は多くあります。
論理的に物事を説明するためには、まず自分の頭の中で論理的に物事を考えるようにすることが必要です。
少し時間がかかったとしても、一度頭の中で整理してから伝えるようにした方が誤解もないため、結果的に無駄な時間を省くことができ、正確に物事が伝わって良いのです。
論理的思考を身につけてビジネスの場で自然と論理的に説明できるようになると、理解しやすく、納得しやすいように相手の方に伝わるため、ビジネス面でも日常生活でも大変役に立つことでしょう。
論理的思考ができるようになると、ビジネスが円滑に進み、効率が上がります。
論理的思考ができない人の特徴
1.結論にたどり着くまで話が長い
話をするときに、「相手に結局何が言いたいの?」と思われてしまうようなことが多い人です。
なかなか話の結論が見えてこないと、話の中の押えるべき大切なポイントがわかりにくく、聞くほうが誤解し、または正確に物事を伝えられないというようなことが起こります。
また、結論にたどり着くまで時間が長くとられるので、聞くほうにとっての負担が大きくなります。
こういう人は、意外とあなたのまわりにも多くいるかもしれません。
2.物事の全体像をとらえられない
論理的思考は、複数の関連した物事を整理して話の筋道を立てて考えることです。
しかし、その中の1つの物事だけに焦点が当たってしまうと、それ以外の事との因果関係を把握することが難しくなり、頭の中がこんがらがってしまいます。
つまり、「木を見て、森を見ず」といったことになってしまうわけです。
どうしても1つだけのことに集中してしまう思考習慣がある方は、1度じっくり自分の頭の中で物事を整理してから、相手に伝えるようにしてみましょう。
そうすることで、客観的に物事を見ることができ、全体像をつかめるようになってきます。
3.逆算して物事を考える事が苦手
何かを達成していくにためには、最終的なゴールを設定して、そこに行くまでの筋道、つまりやるべき事項をピックアップするなどをしていく方法を取ります。これを、「逆算式」といいます。
ビジネスで役立つ逆算式の考えを身に付けていくためには、論理的思考が必要不可欠になります。
逆算式に対して、現在を起点として今からできることを順番に積み上げながらしていく考え方を「積み上げ式」といいます。
論理的思考ができてない人は、全ての物事に対して起点式考えをしています。つまり、結論から逆算せず、物事が始まった通りの順番で考えていくという考え方です。
逆算式に考える論理的思考が苦手だという方もしっかりトレーニングを積むことで、思考習慣を変えていくことができます。
論理的思考をトレーニングする方法
1.先に結論から伝える
話をする際に先に結論から伝えることが論理的思考を身につけていくために最も簡単にできる方法です。
結論から先に伝えると、自分の頭の中を整理しやすくなるからです。
その上、結論から話すことで、伝える相手が早く結論を知ることができ、その分だけ時間をかけずに話のポイントが伝わり、話を理解するまでの負担を減らすことができます。
論理的思考があまり得意でなく、普段から人に物事を説明することが苦手だと感じている方は、結論をまずは最初に伝え、それからその理由を述べるなどして、結論に至るまでの肉付けを後からすることにして、論理的思考の習慣をつけていくトレーニングをしていけばよいです。
2.内容を伝える前に頭の中を整理できるように、紙に内容を書き出してみる
どうしても頭の中だけでは、論理的思考がうまくできないという方もいらっしゃると思います。
それは、これまでと違う思考習慣に切り替えるのですから簡単なことではないわけです。
最初は頭の中がこんがらがってパニックになってしまうかもしれないです。確かに論理的思考は、習慣化できていないうちは、頭の中を整理することがとても難しく感じられます。
そのような時、論理的思考をできるだけすんなりと習慣にしていけるようにするための良い方法があります。
頭の中の整理がしやすいようにするために紙を用意し、一番上に結論を書いて、それから結論に行きつくまでの内容(理由)を掘り下げて書いていくと大変わかりやすくなります。
このように頭の中を可視化・構造化することによって、逆算しやすくなり、論理的な思考が身に付けやすくなります。
ポイントは全体を一括りにとらえるのではなく、一つ一つ物事を細かく細分化してとらえられるようにすることです。そうすることで、とても内容がわかりやすくなります。
このように論理的思考を活用して相手に話すことによって伝えるべき内容が相手に正確に伝わりやすくなり、相手が誤解することも少なくできるようになります。
3.結論に至った理由が出なくなるまで「なぜ?」を考える
それまでは、理由⇒結論の順で話していたのを結論⇒理由の順にして反対にするのです。
そのため、結論⇒理由の順に述べる場合、後から結論に至る理由を掘り下げ、それ以上は「なぜ?」と相手にきかれても答えが出なくなるくらいまで理由を答えられるようにします。
まとめ
このように、論理的な思考をすることによって相手との重要な話の内容をやり取りする際に正確にわかりやすく伝えられるようになります。
ビジネスする上で、論理的思考をすることは大変実用的で、しっかりと論理的思考法を身に付けると、プレゼンテーションの際の武器になります。
早速、今日から実践してみましょう。