最近では年々、結婚する方が減少傾向にある一方で、およそ3組に1組が離婚してしまう時代でもあります。

これほど離婚する方が多いという事は、離婚があなたの身に降りかかっても、けっしておかしくありません。

それだけに、まずは常に奥さんや家族を大切に扱う一方で、離婚に関する様々な知識を身につけておくことも大切です。

そこで今回は、離婚に伴う主にお金の基本をお伝えします。

財産分与は「共有財産」、特有財産は対象外

まず、離婚する場合に必ず行うのが「財産分与」です。財産分与とは簡単にいえば、婚姻期間中に夫婦で築いてきた(共有)財産を、夫婦で分ける行為になります。

このため、例えば互いの結婚前からの財産や、夫婦一方が相続で得た財産など(特有財産)は対象外です。

ちなみに財産分与は、夫婦それぞれの貢献度に応じて決めます。

とはいえ、例えば夫婦が似たような年収なら半分こで話がまとまりやすいものの、一方が専業主婦などの場合には、その後の生活に対する不安などから、簡単には話がまとまりにくいのが実情です。

なお、具体的な分与の対象となる財産は、現金や貯金は元より、有価証券・不動産・家具や家電品・車・退職金などになります。

また、こういったプラスの財産ばかりでなく、住宅ローンやカードローンなどのマイナス財産も対象になることもありますから注意が必要です。

事情によって「慰謝料と養育費」が必要

また、夫婦の事情によっては「慰謝料」が発生することもあります。これは具体的には、例えば離婚の理由が不倫やDVなどの場合です。

慰謝料は必ず発生するお金ではありませんが、発生する場合は200~300万円程度が必要になる事もあるので、注意しましょう。

そして、夫婦に子どもがいる場合には、子どもを引き取らない側は「養育費」の支払い義務が発生します。

養育費は、具体的にいくら支払うかは話し合い次第ですが、話がまとまらない時には、裁判所が示している「養育費算定表」を元に決めることが一般的です。

なお、養育費は原則、その子どもが20歳になるまで支払います。

また、養育費を支払う側は別途、その子どもに会うための「面会交流権」を有しますが、養育費と面会交流権はセットではなく、養育費を支払っていなくても子どもには会えます。

とはいえ、できれば子どもを最優先に考え決めましょう。

さらに「婚姻費用・年金分割」そして……

さらに、離婚する夫婦の中には、実際に離婚する前に別居を挟むことがありますが、その別居中の生活費は「婚姻費用」として、一方が相手に請求できます。

ちなみに婚姻費用には、通常の生活費は元より、子どもを連れている場合は子どもの生活費や学費も対象です。

また近年の制度変更により、離婚する場合は退職金とともに「年金記録」も分割対象になります。

夫婦の年収が似たり寄ったりならともかく、一方が専業主婦など、大幅に格差がある場合は、当然のように相手は分割を請求してくるでしょうから、覚悟しておきましょう。

なお、近年の離婚でもっともトラブルに発展しやすいのが、「住宅ローンがたっぷり残っている場合」です。

離婚と住宅ローン契約には関連性がありませんから、夫婦がそろって契約に関係している場合には、どうやって処理するかを互いに納得いくまで話し合いましょう。

全ては話し合い次第、不成立なら調停へ

ここまで色々とお伝えしてきましたが、実は離婚には明確なルールなど存在せず、全ては「夫婦の話し合い次第」になります。

つまり両者が互いに納得できるのであれば、本来不要なハズの慰謝料を支払ったり、別途、解決金(手切れ金)を支払ったりすることも可能です。

そして両者の話し合いが無事にまとまったなら、晴れて協議離婚成立となりますが、一向に話し合いがまとまらない場合は、夫婦のどちらからともなく調停(離婚)を起こすことになります。

調停でも話がまとまらない場合は、最終手段の裁判(離婚)が話し合いの舞台です。

なお、離婚は結婚の3倍のエネルギーが要るとされていますが、実際に離婚を考えている方の多くは、そのエネルギーすら凌駕する程の怒りや不満を溜め込んでいます。

なるべく、そんな不幸な結末にならないように努力する一方、必要ならしっかり対策を取りましょう。

弁護士等への相談も含め、早期解決を!

離婚問題といえば弁護士が基本ですが、昨今のあまりの離婚数の増加に呼応するように、最近では離婚相談を受け付けているところは多々あります。

そして、離婚を考えるほどに夫婦仲が悪化してしまったなら、日々の生活すら本当に苦痛でしょうから、どこかに相談しつつ早期解決を図りましょう。

その上で、最近の婚活市場にはバツイチの方も本当に多く、バツを気にする方もさほどいませんから、改めての幸せを探しに出かけましょう。

ライタープロフィール

山本昌義 (やまもとまさよし)
山本昌義 (やまもとまさよし)
山本FPオフィス代表(山本昌義)CFP®
主に比較的若い方の恋愛面・経済面のご相談を承っています。また独立FPとして10年を経過したのを機に、後輩FPの育成にも力を入れています。詳しくは以下のリンクから当オフィスサイトをご確認くださいませ。
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