引っ越しをするためには、少なくない費用が必要になります。新居契約時に発生する敷金や礼金。引っ越し費用もありますし、諸々の諸経費も必要です。だからこそ、抑えられる費用は少しでも抑えたい。そう考える人にとって、家賃が一定期間無料になるフリーレント物件は強い味方になってくれます。しかし、無料になるという部分だけを見ていると、思わぬ落とし穴が存在します。今回は、フリーレント物件を選択する前に知っておきたい注意点について紹介していきたいと思います。

正確な家賃を算出して比較する

フリーレント物件とは入居から一定期間の間、家賃が無料になる物件のことです。その期間は物件ごとに決められていて、1カ月の物件もあれば3カ月の物件も存在します。

引っ越しという一大イベントは、思っているよりもお金が必要になります。そのため、一定期間とはいえ、家賃が無料になるというフリーレント物件のシステムが気になっている人も多いかもしれません。

だからといって、簡単に決めてしまうと後々、後悔してしまう可能性があります。後悔しないためには、目の前のお得感に惑わされることなく、先を見据えた選択が求められるのです。

そこで、大切になってくるのが、正確な家賃がいくらなのかを把握しておくこと。

例えば、家賃が7万円の物件があったとします。この場合、年間の家賃は84万円です。

この物件がフリーレント物件で2か月分の家賃が無料になっていた場合、年間の家賃は70万円。月々で割ると、58,333円です。

物件の年間家賃と月々の家賃を把握したら、引き続き近隣の家賃相場を調べてみましょう。調べた結果、近隣の同程度の部屋の家賃相場が6万5,000円だと分かりました。

二つの材料が手に入ったことで近隣の家賃相場と比較することができるようになりました。

近隣の家賃相場と比較する

フリーレント物件とは、一定期間の家賃が無料になる物件のことです。そして、この無料となる期間は予め決められています。

毎年、実施されるものではありません。つまり、契約してから最初の数か月間だけ適用されるシステムなのです。

1年目に支払う年間家賃と2年目以降に支払う年間家賃は違うということになります。上記の例で計算してみましょう。

1年目に支払う年間家賃は70万円です。しかし、2年目以降に支払う年間家賃は84万円になるのです。次に近隣の同程度の部屋の家賃相場を見てみましょう。

近隣の家賃相場は6万5,000円ということが分かっています。つまり、年間で支払う家賃は78万円ということです。

1年目の年間家賃だけ比較すれば、フリーレント物件の方がお得になりますが、2年目以降の年間家賃を比較した時には、1年で6万円相場よりも高いということが分かります。

1年目で得をした8万円は16カ月でなくなってしまうのです。それ以降、住み続けた場合には、相場価格よりも高い家賃を支払い続けていくことになります。

フリーレント物件は、最初の契約によって何年以上は住み続けなければいけないということが決められています。

もし、その期間が3年であれば3年間で近隣の家賃相場よりも余計に10万円も多く支払う結果となってしまうのです。

目先のお得感に騙されないようにする

選択肢にフリーレント物件を入れる場合には、家賃が無料になる期間と近隣の同程度の部屋の家賃相場を知ることが大切になってきます。

大家さんの中には、フリーレント物件にして、家賃を無料にする部分を最初から家賃に盛り込んでいる場合があります。

最初から家賃に盛り込まれていれば、一瞬は得をしたと感じることになるかもしれませんが、長い目で見た時に必ず損をしてしまいます。

だからこそ、近隣の家賃相場をしっかりと把握しておかなければいけません。近隣の家賃相場を把握しておくことによって、比較することができるので、選択を間違うことはなくなるでしょう。

まとめ

家賃が1カ月分無料になると聞くと、とても得をした気分になるかもしれません。しかし、気を付けておかなければ、結局損をしてしまう場合もあるのです。

とりあえずの、支払額を抑えるために、あえてフリーレント物件を選択するという方法もありますが、それはおすすめしません。

せっかくフリーレント物件に住むのであれば、時間は多少かかっても本当にお得になる物件を探した方が、大きな節約になります。

目の前のお得感に騙されることなく、正しい判断をしていきたいですよね。そして、その時に大切になってくるのが、近隣の家賃相場の把握と年間ごとの支払い家賃です。

これらの判断材料を手に入れることによって、本当にお得なフリーレント物件が見えてくるでしょう。