当社、編集部が独自に選んだ主要ニュース(出展:日本経済新聞)は、「①リスク投資・オルタナ投資」「②オフィス空室率」「③国勢調査」「④消費支出」です。

①リスク投資・オルタナ投資

今年の上半期、世界の金融市場が米国の金融政策の行方を巡って、大きく揺れました。

新型コロナウイルス感染拡大を受けて、米FRB が膨らませたリスクマネーはリスク資産の価格を押し上げましたが、金融緩和の縮小や利上げがマネーを逆回転させる危険が意識され始めています。

但し、政策転換には時間を要するとみる投資家も少なく、株価は乱高下を繰り返したものの、7月2日には、いち早く、米国株式市場でナスダック・NYダウが史上最高値を更新しました。

一方、国内の金融機関は、不動産などのオルタナティブ(代替)と呼ばれる非伝統的な資産への投資を加速し始めています。株式などのハイリスク資産ではなく、長引く低金利下でも比較的高い利回りが期待できるためです。

三井住友信託銀行は、米不動産会社のクロスハーバーと資本業務提携をしました。同社の持ち株会社に4%出資して、米国での不動産投資で連携します。三井住友信託銀行が米国のアセットマネジメント会社に出資するのは、これが初めてです。

三菱UFJファイナンシャルグループも、今年度、オルタナ投資を開始します。未上場株やインフラ、不動産などを対象に、将来的には数千億円の運用規模に拡大することも視野に入れています。

日本の機関投資家の運用は、これまで、国債や上場株式が中心でしたが、少しでも高い利回りを求めてオルタナ資産に照準を絞ります。オルタナ資産の運用はリスク・リターンの管理が難しい反面、株価指数に連動するパッシブ運用より比較的高い信託報酬が見込めます。この為、国内の主要銀行・生保・投資会社は収益源と見定めて、今後、事業を拡大していくものと思われます。

②オフィス空室率

オフィスビル仲介大手の三鬼商事によりますと、5月の東京都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)のオフィス空室率は5.9%と4月に比べて0.25ポイント上昇しました。

供給過剰の目安である5%を4カ月続けて上回り、2014年8月以来の水準になりました。新型コロナウイルス禍で企業のオフィス需要の縮小が続いています。

5月は都心5区全てで空室率は上昇しました。上昇が特に目立ったエリアは新宿区で、空室率は6.47%となり前月からの上昇幅は0.83ポイントにも達しました。渋谷区も3カ月ぶりに上昇しました。通信系企業などの一部オフィスの移転が影響したとのことです。

平均募集賃料は3.3平方メートルあたり2万1249円と、4月に比べて0.78%(166円)下落しました。下落は、10カ月連続となります。7月8日に発表された6月の東京都心5区の空室率は、5月より0.29ポイント高い6.19%になりました。5区の空室率は2020年2月に過去最低の1.49%を記録しましたが、1年4カ月で、2014年7月並みの水準まで戻ってしまいました。

もっとも、海外の主要都市と比べ東京の市況悪化は限定的との見方もあります。不動産サービス大手のJLLによりますと、都心5区の大型ビルに限った空室率は3月末時点で1.6%です。ニューヨークの12.9%やロンドンの7.8%と比べても低いレベルです。

仲介大手、三幸エステートによりますと、テレワークの定着でオフィスを減らす動きは、当面の間は止まらず、空室率は上昇し続けるとのことです。新しい働き方に対応したオフィス価値を生み出せるかどうかが売り手となる不動産会社の大きな課題です。

③国勢調査

総務省が発表した2020年国勢調査によりますと、2020年10月1日時点の外国人を含む日本の総人口は1億2622万6568人で、2015年の前回調査から86万8177人減少しました。1920年の第1回調査以来初めて減少に転じた前回調査から2回連続で少なくなりました。総人口の内訳は、男性が6136万14人、女性が6486万6554人でした。

国連推計による各国人口と比較すると、日本は11位となり、前回から1つ順位を下げてしまいました。日本が上位10位圏外になるのは比較可能な1950年以降で初めてのことです。

38道府県の人口規模が縮小、減少率が最も高かったのは秋田県で6.2%でした。また、100万人を下回ったのは10県で、秋田が新たに加わりました。

東京圏の1都3県(東京・埼玉・千葉・神奈川)と愛知、滋賀、大阪、福岡、沖縄の計9都府県は増えました。増加率は東京の4.1%が最も高く、1400万人を初めて超え1406万4696人になりました。東京圏の人口は3696万人で5年前を80万人ほど上回りました。日本全体に占める割合は0.8ポイント上昇して29.3%となり、人口二極化が一段と進んでしまいました。

なお、全国の世帯数は5571万9562で4.2%増加しました。単身世帯の増加傾向が続き、15年調査で2.38人だった1世帯あたりの人数は2.27人となっています。

④消費支出

総務省が発表した5月の家計調査によりますと、2人以上世帯の消費支出は28万1063円となり、物価変動を除いた実質で前年同月から11.6%増加しました。政府が新型コロナウイルスで初の緊急事態宣言を出していた前年同月の反動が出た模様です。増加は3カ月連続で、増加幅は比較可能な2001年以降、前月の21年4月の13.0%増に次ぐ、過去2番目の大きさとなりました。

品目別にみると、自動車などの購入が51.3%増、外食はテイクアウトがけん引し46.4%増となり、外出関連の項目が増加しました。前年同月の受診控えの反動もあり、診療代を含む保健医療サービスは42.1%増加しました。前年に需要が急増したマスクを含む保健医療用品・器具は11.0%減少しました。

新型コロナ感染拡大までの19年5月に比べると、消費支出は6.5%減でコロナ前の水準には戻っていません。品目別でも鉄道運賃は72.6%減、宿泊料は59.9%減と大きく落ち込んでいます。一方、パスタが23.5%増、冷凍調理食品が37.0%増と、巣ごもり需要関連の品目は増加しています。

東京は4回目の緊急事態宣言が発出されましたが、今後、ワクチン接種が進み、行動制限が緩和されていけば、消費支出の増減品目にも大きな変化があるかもしれません。

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