マンションだけじゃない!現物以外の不動産投資方法
「不動産投資=マンションを購入するため、ローンを組む必要がある」と考えている人が多いのですが、不動産投資と一口に言ってもさまざまな種類の投資法があります。
マンションなどの現物投資以外で、不動産に投資し、利益をもたらす投資法は主に以下の3つです。
<現物以外の不動産投資>
・REIT(不動産投資信託)
・ソーシャルレンディング
・不動産小口化商品
それでは詳しく説明していきましょう。
REIT(不動産投資信託)
REIT(real estate investment trust)とは、不動産投資信託の略で、対象を不動産に絞った投資信託の一種です。
投資家から集めた資金を不動産に投資し、賃料収入と将来的な物件の売却益とを投資家に分配していくというシンプルな仕組みなので、自分で物件選びをしたり、不動産管理会社とやり取りしたりといった手間がかかりません。
不動産投資信託のうち、日本の証券取引所に上場されているものは「J-REIT」と呼ばれています。
メリット
・少額から始められる(1万円から投資できるものもある)
・投資信託なので証券口座さえあればネットで手軽に取引できる(換金性が高い)
・物件探しなどの手間がかからない
・一部の商品はNISA制度を活用できる(投資にかかる利益が非課税になる)
デメリット
・現物不動産やソーシャルレンディングなどと比べると、投資信託の運用会社に支払う手数料などがあるため、収益性が落ちる
・投資法人の運用成績次第では、収益がマイナスになるリスクもある
ソーシャルレンディング
クラウドファンディングの一種であるソーシャルレンディングは、インターネット上で
資金提供を求める企業と資金を提供(融資)したい個人とをつなぐ融資仲介サービスです。
ソーシャルレンディングの融資先企業には不動産関連企業も多くあり、間接的な不動産投資が可能になります。
ソーシャルレンディングの利益は賃料収入ではなく、融資の募集時に定められた利率で利益が確定しているため、融資期間が終われば約束した利益を受け取ることができるのが特徴です。
メリット
・融資の設定利回りが高く(利回り5%以上の募集が多い)、短期間で高い利益を受け取ることができる
・あらかじめ利益が確定しているため、不動産価格の下落や、部屋の借り手が見つからない場合などのリスクがない
・少額から投資できる(1万円から投資できるものもある)
・物件探しなどの手間がかからない
デメリット
・融資した企業の業績悪化によって支払った元本を失うリスクがある
・原則、融資期間中の換金ができない
・まだ新しい投資サービスなので、資金の安全性に不安がある
不動産小口化商品
不動産小口化商品とは、複数の投資家から集めた資金で不動産を購入し、賃料収入を分け合うというものです。
複数人で不動産を所有することになり、REITのように「不動産に投資する証券を買う」のではなく、「不動産の一部を買う」というイメージですので、もっとも現物不動産投資に近い手法といえます。
メリット
・比較的少額で不動産を保有できる(共有名義)
・現物不動産投資のように、相続税対策になる
・物件を一つに絞らず、複数保有することで分散投資ができる
デメリット
・REITやソーシャルレンディングに比べると、商品数自体が少ない(選択肢が少ない)
・現物不動産投資同様、収益悪化リスクがある
・ローンが組めないのである程度まとまった自己資金が必要(ひと口100万円から商品が多い)
・任意組合契約の場合は、通常の不動産投資同様登録税などの諸費用がかかる
まとめ
不動産投資に興味はあるけどハードルが高いと感じている人の多くは、ローンを組むことがネックになっているといえます。
「ローンを組むのが怖いけど、でも不動産に投資してみたい」という人は、ご紹介した投資方法でまず間接的な不動産投資から始めて、投資という行為に慣れること大切です。
それぞれのメリットやデメリットを理解したうえで、自分に合う投資法を見つけてくださいね。