普通銀行
町中でよく見かける銀行ですが、規模や取り扱う業務により「都市銀行」「地方銀行」「その他の銀行」に区別できます。
都市銀行
説明するまでもないかもしれませんが、現在、都市銀行と呼ばれる銀行は基本的に「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」「みずほ銀行」「りそな銀行」の4行しかありません。
場合により、「埼玉りそな銀行」を含めた5行を都市銀行と呼ぶことがあります。
三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行はいずれも本店が東京にあり、りそな銀行の本店所在地は大阪です。埼玉りそな銀行は、名前の通り、埼玉に本店があります。
このように、関東や関西の中心部に本店を構えており、全国展開している銀行を都市銀行と表現します。
地方銀行
国内の各都道府県に本店を持ち、その地域に根づいた経営をしている銀行を地方銀行と呼びます。
厳密には、全国地方銀行協会の会員である「地方銀行」と、第二地方銀行協会の会員である「第二地方銀行」に区別することができます。
その他の銀行
その他の銀行とは、「ゆうちょ銀行」をはじめ、スーパーマーケットやコンビニなどの商業施設と深く関わっている銀行(イオン銀行やセブン銀行など)、インターネット専業の銀行(住信SBIネット銀行やジャパンネット銀行など)のことを表します。比較的、新しい形態の銀行といえるでしょう。
普通銀行以外の金融機関(長期金融機関および協同組織金融機関)
普通銀行同様に預金や貯金を扱うが、普通銀行に分類されない金融機関として、下記のようなものが挙げられます。
信託銀行
顧客から不動産や現金などの財産を預かり、それを元手に利益を増やすことを主な業務としている銀行です。つまり、「普通銀行の業務+信託業務=信託銀行」といえるでしょう。
他にも、併営業務といって、遺言の保管・遺言執行業務などの相続関連業務や、株主名簿の管理、不動産売買の仲介なども行われています。
銀行と名前がついていますが、普通銀行には属さず、長期金融機関に属しています。
信用金庫
主に、中小企業(従業員数や資本金に制限あり)や個人を対象にした金融機関で、顧客が「会員」となり、会員が出し合う資金によって運営されている金融機関です。
普通銀行は株式会社のため、株主の利益が優先されがちですが、信用金庫は会員や地域社会の利益を優先すると謳っています。協同組織金融機関に属しています。
労働金庫
労働金庫は、労働組合や生活協同組合が「会員」となって運営される金融機関です。
北海道ろうきんから沖縄ろうきんまで全国に13の「ろうきん」があり、各ろうきんがカバーしているエリアに勤めている、または住んでいると専業主婦でも利用可能です。
労働基準法に基づいて営利を目的とせず公平かつ民主的に運営すると謳っています。協同組織金融機関に属しています。
農業協同組合
農業協同組合と関係の深い金融機関として一般的に「JAバンク」と呼ばれています。
JAの組合員やその家族を対象としたサービスをしており、農家向けの金融機関と言えます。協同組織金融機関に属しています。
中央銀行
学生の頃に「日本の中央銀行=日本銀行」だと教わりましたが、日本銀行の3つの役割は覚えているでしょうか。この機会に再確認してみましょう。
発券銀行
日本銀行は、独立行政法人国立印刷局で印刷されたお札を発行する役割があります。
千円札でも一万円札でもお札を確認すれば「日本銀行券」と書かれています。
日本国内でお札を発行できるのは日本銀行だけです。尚、硬貨は独立行政法人造幣局が製造し、国(政府)が発行しています。
政府の銀行
私たちが支払う税金は、日本銀行の口座に集められます。
そして、道路建設や公共事業、公務員の給料などに使われます。日本銀行には、このような政府のお金を管理する役割があります。
銀行の銀行
普通銀行などの市中銀行がお金を預け入れるための銀行という意味で「銀行の銀行」と言われています。
まとめ
身近にありながらも共同組織金融機関など意外と知らない金融機関があったのではないでしょうか。
地域や職業によっては銀行以外の金融機関を利用することで、メリットとなることもあります。
特に、小さな規模で起業などを検討していて銀行で借り入れるのが難しいケースでは共同組織金融機関が役立つでしょう。
金融機関ごとの特徴を知り、上手に利用して、金融商品の幅を広げましょう。
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