「マインドフルネス」を実践するため瞑想をする
「マインドフルネス」を実践するために、主に瞑想を通じて自分自身の意識を今この瞬間だけに向け、集中した状態になるようにします。
日常生活を送る中で、雑念やマイナスの考えや感情にとらわれることが数多くあります。ただし、そこにとらわれすぎていると物事に集中できないだけでなく、心が疲れていってしまいます。
その結果、ストレスがたまっていき、心身の健康にも悪影響を及ぼします。さらにそのような雑念が仕事の集中の妨げになり、パフォーマンスを下げます。
このような頭の中で散らかった雑念、ネガティブな考え、無駄な行動をうまく取り除いていく方法が「マインドフルネス瞑想」です。
「平常心」を保つ、「マインドフルネス瞑想」
「マインドフルネス瞑想」を継続して行っていると、今起きている事や不測の事態、自分の中で湧き上がってくるさまざまな感情をありのままで受け入れられるようになります。
突然何が起こったとしても心穏やかな状態、「平常心」を保つことができます。
そして、目の間の仕事に対し全力で集中でき、逆に休む時はしっかりリラックスすることができます。このような瞑想による効果が心身全ての健康をもたらします。
「マインドフルネス瞑想」基本
~実践するための基本の6ステップ
では、早速「マインドフルネス瞑想」を実践してみましょう。
マインドネス瞑想を以下の6つのステップで行います。
ステップ1 まずは姿勢を整えましょう。座って背筋を伸ばし姿勢をまっすぐにします。
ステップ2 次に呼吸を整え、深い呼吸を1~2回します。
ステップ3 目を閉じて、ゆっくりと鼻で呼吸をします。
ステップ4 呼吸だけに意識を集中するようにし、お腹が膨らんだり、へこんだりする動きを観察してみましょう。
ステップ5 もしもマイナスの感情や雑念が出てきても、無理に抑え込む必要はありません。このような感情をありのままに受け止めてから、それを一度わきに置き、再び今この目の前のこと(呼吸)に意識を戻して瞑想を続けましょう。
ステップ6 10分~15分程度、この状態を続けたら、ゆっくりと目を開いて少しずつ意識を取り戻すようにしていきます。
まずは、ステップ1~6までの流れを10分間程度かけて始めてみましょう。
「マインドフルネス瞑想法」の応用
「マインドフルネス瞑想」は日常の様々なシチュエーションで行うことができます。
次に、実践しやすい2つの方法をお伝えします。
「ウォーミングメディテーション」
これは歩きながら行える瞑想です。朝起きてすぐに行うと特によいです。
- 一歩一歩と歩くたびに自分の呼吸や足の裏が地面にふれる感覚、身体の動きをじっくりと観察します。
- 歩く時に「右、左、右、左」というように足の感覚と動きを感じながら、頭の中や声に出して言葉を発して確認しましょう。
歩きながら瞑想ができるようになると、いつでもどこでも日常の生活の中で瞑想できるので、瞑想が習慣化し続けていきやすくなります。
「マインドフルリスニング」
耳を澄まして周囲から自然に聞こえてくる音に集中する瞑想法です。
ゆったりした気持ちになれる場所を見つけて行うことがポイントです。落ち着けるような場所さえあれば、静かな場所でなくてもできますので、公園のベンチなど適した場所を見つけてやってみましょう。
方法はとても簡単です。普段はなんとなく聞き流している周りの音に意識を集中して呼吸を整えていきます。
以下の流れで行ってみましょう。
- 目を閉じて呼吸を整えます。
- 吐く息に意識し、深呼吸をして呼吸が整ってきたら、自分の呼吸だけに耳を集中させて聴きます。
- その後、少しずつ周囲から聞える音にも意識を向けて耳を傾け、どんな音なのかをよく聴いてみます。
「マインドフルネス瞑想」を行う際のポイント
マインドフルネス瞑想をより効果的に行うためには、瞑想に適した場所、ある程度物音がする場所を選ぶことが重要なポイントです。
最適な場所は、暗すぎず、明るすぎない、適度な明るさがある場所、過ごしやすい適温の場所で、なおかつ、自分が落ち着ける場所を選んでください。
自宅や職場近くに公園などがあれば、最適だと思います。自然の中で、鳥のさえずりや水の音などが聴こえてくる環境で行うと、集中できる上、リラックスもできて、さらに瞑想の効果も高いでしょう。
自分が一番リラックスできる姿勢をとることがベターです。必ずしも床に座りあぐらなどして足を組まなくても構いません。
「マインドフルネス瞑想」を身につけて、人生を変える!
初めのうち、瞑想できているのかが不安になることがあるかもしれません。「瞑想しなければ」というように構えずに、呼吸を整えて緊張をときほぐすために「呼吸法」をマスターすると思って始めてもいいと思います。
初めは瞑想することで自分の中であまり心地よく感じられない感情、マイナスの感情が出てきて、精神的に辛くなることもあるかもしれません。
しかし、それを恐れず継続していくことで少しずつ瞑想に慣れていき、自然にリラックスができるようになってきます。
まずは、無理のないように気楽な気持ちで10分間から始めてみましょう。
毎日少しずつ継続して行っていけば、習慣化し10分が20分、30分…1時間というようにだんだんと集中できて長く瞑想できるようになります。
「マインドフルネス瞑想」をすることを身につけると、性格も穏やかになっていくでしょう。性格が変われば、人生の質までも変わってきます。
人によって出てくる結果が違いますが、以下のような変化が起きてきます。
「心穏やかになり、物事に動じなくなる」
「ストレスを感じにくくなった」
「イライラすることが少なくなった」
「よく眠れるようになった」「疲れにくくなり、元気になった」
などのような、プラス効果があらわれてきます。
「マインドフルネス瞑想」は企業研修で導入されている
このように、「マインドフルネス瞑想」プログラムを取り入れたことにより「頭の整理」「気持ちの整理」が行えるようになるため、仕事のパフォーマンスの向上につながっていきます。
実はこの「マインドフルネス瞑想」は、Google社でリーダーシップパフォーマンス向上のために一部の社内研修向けに開発された研修プログラムなのです。
最初は開発者を中心とした社内の一部のみに限られた研修プログラムでした。しかし、その後このメソッドが高い評価を受けたため、社内で最も人気のあるプログラムとなり、さらに広く世の中に出回り始めたのです。
「世界一健康で幸せな会社をつくること」目指したGoogle社が作ったプログラムが「マインドフルネス瞑想」プログラムです。
Google社の社内研修に取り入れられて以降、その結果が科学的に証明されるようになり、今では多くの大手企業や政府機関で取り入れられるようになったとのことです。
「マインドフルネス」についてのプログラムを取り入れたところ施行してから7週間で通常の仕事に優先順位をつける作業をするようになり、時間を効率的に使うようになって生産力が高くなったという事例があります。
しかし、これとは全く逆にマインドフルネス瞑想導入したら、自分の感情を抑えないでそのまま素直に受入れて出してしまうことから、やりたくない仕事に対しては効率が落ちるといった実験結果があります。
そのため、次にお話しするゴールセッティングをしてマインドフルネス瞑想を始めるようにしてください。
「マインドフルネス瞑想」をしてどうなりたいか?
継続して行うためにはゴール設定が重要なカギ
この瞑想法を実践して行く前にまずは、この方法を続けてどうなっていきたいのかを考えて、ゴールセッティングをしましょう。
目標があれば、辛くて途中でやめたくなったとしても、「目標を実現するためにどうにか継続しよう!」と自分に言い聞かせて続けられることでしょう。
間をあけずに毎日集中して行うと効果が出やすいですし、続けやすくなります。
先ほどもお伝えしましたが、「フルマインドネス瞑想」は始めてすぐにリラックスして気持ちが良くなるというものではありません。
慣れるまではマイナスの感情や考えたくない事が浮かんできたりして、しんどいと思うかもしれません。
そのため、始めて1週間~10日程度は、やらなきゃと自分を奮い立たせることが続くと思います。
それでも「ここまでは絶対続けるぞ」とゴールを設定してから始めると、継続してやっていきやすいでしょう。
「集中して仕事をし、パフォーマンスを2倍にアップする」
「ストレスのない毎日を過ごしたい」
「夜はぐっすりと眠り、朝はすっきり目覚められるようになりたい」
というように具体的にゴールセッティングをして、そこに行きつくまでは、あきらめずに継続してやりましょう。
忙しいと感じている人ほど効果を実感
忙しくて時間のない方だとなかなか瞑想をする時間なんて取れないと思うかもしれません。
しかし、むしろ忙しい方であればあるほど、「マインドフルネス瞑想」を行って気分を落ち着かせると、目の前のことに集中できるようになり、効果が大きいです。その理由は意外と自分の行動に無駄が多いことに気付けるからなのです。
そういった無駄な行動・時間を削っていくことで仕事のパフォーマンスがアップして、成果アップへとつながっていきます。
そして、何より大切なのは、自分の心身の健康をえられることです。
いかがでしょうか?
まずは、10分間だけ体感してコツをつかめたら、15分、20分というように徐々に時間を増やしていきましょう。
「マインドフルネス瞑想法」を身に付け、性格も心穏やかにして、 人生のクオリティーも高めていきましょう。
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